2022年12月から2023年1月にかけて、モロッコを27日間旅行しました。
旅する中で感じたモロッコのこと、特に物価や治安、街間の移動や交通について、宿や食事、その他気づいたことを書き留めておきます。
あくまで私の所感なので、ご了承を。
目次
モロッコの旅ルート
私の27日間のモロッコ旅のルートは、こんな感じ。
カサブランカから出発してタンジェまで、計9都市とサハラ砂漠ツアーの参加。行きたかったところは、ほぼ網羅しました。
ひとつだけ、アル・ジャディーダの世界遺産をスキップしたことだけが心残り。天気が悪かったので、仕方なかったけどね。
モロッコの世界遺産を制覇できなかったことだけが、残念だったなぁ……。
モロッコに対する印象
この国を旅して感じた印象……モロッコ、めちゃ良かったよ!
全体的に治安も悪くないし、人も優しいし、街や砂漠、遺跡などの見どころも多いし、食べ物も美味しい。
モロッコってアフリカだし、もっと物騒なイメージを抱いていましたが、良い意味でがらっと印象が変わりました。
一方で、巷では”女子旅・インスタ映え”とか言われているモロッコですが、海外旅行初心者がこの国に行くのは、ちとハードルが高いのでは?
海外旅行に慣れない人が何も知らずにモロッコを訪れたら、色々とトラウマができて旅行嫌いになるかもしれないなぁ……とも思ったりします。
観光地の物価も決して安いわけではなく、金を払った分だけ安全・確実に楽しめるし、切り詰めようと思えば無限に節約できる。
モロッコ旅行は、旅行者の旅行スキルに委ねられる側面も大きいと感じました。
でも、モロッコはヨーロッパ地域からの観光客も多いからね。困った時は周りの旅行者たちと助け合う環境が整っているし、そんなに身構える必要はないよ!
フィーリングが合えば、ハマる人はめちゃくちゃハマる。モロッコは、そんな国。
モロッコで印象に残った街や場所
イスラム教国をがっつり訪れるのは初めてだったので、どこも新鮮で面白かったけどね。
特に印象に残った場所を挙げるとすれば、ティトゥアン、ラバト、そしてヴォルビリス遺跡かな。
ティトゥアン
メディナ(旧市街)は世界遺産に登録されているにもかかわらず、なぜか観光客が少なく、ローカルな雰囲気が非常に強い街。
おかげでパステリー屋でお菓子作りを見せてもらったり、ローカルフードを食いまくったり、他の街のスークでは味わえなかった貴重な経験ができました。
ティトゥアンの街自体は小さく、見所が多いわけでもありませんが、現地人が利用する本当のスークの雰囲気に浸りたいのなら、訪れる価値はあるかと。
シャウエンからもバスで1時間半とアクセスも良好なので、もっとティトゥアンの知名度が上がれば嬉しいな。
≫ ティトゥアンの旅行記:【Day24】ティトゥアンのメディナで食い倒れ!パステリー屋でお菓子作りを学ぶ
ラバト
モロッコの首都で、旧市街と新市街の両方が世界遺産に登録されている珍しい街でもあります。
ラバトは観光が面白かったというより、「モロッコで住むならこの街かな」っていう住むイメージが最も沸いた街でした。
対岸のサレの街も含めて、人も車も全体的に雰囲気が穏やかで平和。トラムなどの交通も便利だし、街はきれいだし、客引きはないし。
気持ちよく歩けたのが、ラバトだったな。
≫ ラバトの旅行記:【Day19】ラバトの旧市街と新市街を歩く!新旧の建物が混在するモロッコの首都
ヴォルビリス遺跡
これは、完全に私の好みなんだけど……。遺跡好きの私にとって、ヴォルビリス遺跡は見応えがありました。モロッコで観光していて、最も興奮したのがここだったよ。
行くのが少々面倒だし、ローマ遺跡はモロッコ以外でも見れるので、短期の旅行者はスキップすることが多いだろうけど。個人的には、アフリカの地でローマ遺跡を見ることに意味があると思うのよね。
少しでも興味があれば、ぜひ行ってみてほしい。
≫ ヴォルビリス遺跡の旅行記:【Day17】ヴォルビリス遺跡とムーレイ・イドリス観光!広大なローマ遺跡に大興奮
モロッコの物価・金銭面について
モロッコの物価はそれほど安くない
モロッコはアフリカだし、どちらかといえば発展途上国に分類される国だし、物価は当たり前のように安いと思っていましたが……全然、安くない! むしろ高い!
物価が安いと思って期待していくと後悔するので、気をつけたほうがいいよ。
これは仮説ですが、モロッコは観光地価格と現地価格が明確に分かれている国なんだろうなぁ、と思います。
マラケシュやフェズなど、いわゆる観光地の中心で食事をすると、1食あたり日本と同じかそれ以上の価格になります。
観光客向けのレストランでタジン鍋を頼むと、1食60DH〜(=約750円〜)。
砂漠ツアーで立ち寄ることになるレストランのタジン鍋は、1食100DH(=約1,250円)しました。
一方で、少し粘り強く店を探せば、同じタジン鍋を30DH(=約380円)で提供しているお店もある。
とまあ、食事ひとつ取っても、店によって価格にかなりのバラツキがある国です。
スークで土産を買ったり、街中の移動でタクシーを利用したりすると思いますが、観光客はぼったくられることも多々あり、日本とそう変わらない出費を強いられることも。交渉次第で安くなりますが、毎回それをやるのが面倒なのも事実。
(私もカサブランカのタクシーで、2kmちょいの移動に100DH=約1,200円を支払いました。ぼったくられてます。)
交通費についても、特別安いというわけではないよ。
一番長かった移動が、カサブランカ − エッサウィラ間(約300km)のバス移動で、お値段190DH(=約2,400円)。日本の高速バスの値段を考えると、思ったより安くはないよね。交通費は、地味にかさみます。
さらには、観光費。モロッコの物価に対して、観光費が最も高く感じました。
マドラサなど主要な建物の入場料は、60DH(=約750円)以上のところが多数。中には、日本円に換算して1,000円を超えるところもあって、観光にはめちゃくちゃ金がかかりました。
一般の観光客が観光地の中心で普通に1日を過ごすと、だいたい日本と同じくらいの出費になる。そう、想定しておいたほうがよいかと。
ちなみに、現地人が日々の生活で利用するようなローカルなお店にいけば、出費は観光地価格の半分以下とかで済むんじゃないかな。(ちゃんと比較・計算したわけじゃないので、適当だけど)
ただ、観光客向けの店よりも衛生面では劣るし、言葉も通じなかったりするので、旅行初心者にとってはハードルが高い。
旅慣れた人は、工夫次第でいくらでも節約できる。それが、モロッコという国なんだと思います。
物価の目安
【水1.5L】
スーパー:3〜5DH(=約40〜60円)
観光地:6〜10DH(=約70〜130円)
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【タジン鍋などの食事1食】
ローカルな店:〜40DH(〜約500円)
観光地のレストラン:60DH〜(約750円〜)
参考
▼ モロッコ27日間の旅費はこちら
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モロッコ旅行27日間の旅費・総費用まとめ!
続きを見る
モロッコは現金社会
現地を訪れてとても驚いたのですが、モロッコは現金社会です。
現金がないと、必ずどこかで詰みます。モロッコ旅行の際は、必ず現金を用意すべし。
宿代は、Booking.comなどのネット予約を通じてクレジットカード支払いができますが……。(クレカ支払いできず、現金で支払ったホテルもあったけど)
現地ツアー代、食事、土産屋など、ほとんど現金で支払いました。モロッコは、カードが使えない場所、もしくは使えても手数料が上乗せされる場所が本当に多い。
クレジットカードを利用したのは、スーパーマーケットでの買い物と宿代、そしてバスや電車のネット予約くらいです。
その代わり、ATMや両替は、観光地ならどこにでもあります。探せばすぐに見つかるので、現金がなくなって困るという場面はほとんどありません。
大量の現金を持ち歩くのも不安だし、国際キャッシュカードがあると便利かな。
あと、小銭も必要。チップの支払い、ちょっと飲み物を買う時、トイレを利用する時など、小銭が必要な場面がとにかく多かった。
現地に着いたら、早めに両替かATMで現地通貨を調達して、なにか適当に買い物をして小銭を多めにつくるべし。大きな紙幣だと、相手がお釣りを用意できなくて困ることもあるので要注意。
チップ文化が厄介
モロッコには、日本人には慣れないチップ文化が根付いています。モロッコのチップ文化、私もかなり頭を悩ませました。
調べてみたところ、モロッコというのはアメリカのような半分義務的なチップ文化とは異なり、”相手に良いことをしてもらったな、と思ったら支払う”という、もっと気持ちが入った心付けのようです。
例えば、ガイドさんが本当に良い案内をしてくれた時とか、運転手さんに優しくしてもらった時とか。私は払いそびれちゃったことが多かったけど、本当は支払うべきだったんじゃないかと後で反省したりもしました。
でも、それで毎回金払ってたら、地味に旅費がかさむしね。うーん、悩ましい。
モロッコは、やろうと思えばとことんケチって旅費を節約することもできるけど、気持ちよく旅行を楽しむためには、それなりの予算と気前の良さが必要だとつくづく感じました。
ちなみに、イスラム教国家という背景もあるせいか、モロッコ人が他人に施している姿を非常によく見かけました。
砂漠ツアーの運転手が荒野を歩いている男性に水をあげたり、道端に立っていた女性を途中まで乗せてあげたり。モロッコ人の観光客が、チップをせがむ子供に小銭を与えてやったり。
モロッコ人は、私たち日本人よりもずっと気前良く、物や金を施しています。10DHのチップをあげるかどうかで悩んでしまう自分が、本当に恥ずかしい。
モロッコの治安と安全面について
治安は悪くはないけど、トラブルも起こり得る国
観光客の多いエリアで過ごし、最低限の注意を払いながら旅行する分には、女性一人でも特に危ないとは感じませんでした。危険な目に遭ったこともなかったです。
アフリカの中でも、モロッコの治安は安定している方みたいですね。
ただし、”向こうから声をかけてくる人には近づかない”、”貴重品の扱いには気をつける”、”夜は一人で出歩かない”などの行動は怠らず、常に気をつけていました。
唯一、少し嫌な思いをしたのは、タンジェで変な女性に絡まれた時ですかね。
メディナの道を歩いてたら、とある女性が急に近づいてきて、リュックの外ポケットに入れていたペットボトルの水を触られました。
すぐ後ろを歩いていた男性が彼女を追っ払ってくれて、事なきを得ましたが……。(水くらいなら、あげちゃっても良かったかもしれないけどね。)
カサブランカのホステルではバイクでスマホを引ったくる話を耳にしましたし、エッサウィラではドイツ人女性が男性店主の店に連れ込まれて、キスをせがまれていました。
サハラ砂漠ツアーでは日本人女性が性的暴行未遂の被害を受けたという情報も、たびレジで流れてきましたし。
モロッコ人は、人懐っこくて優しい人が多いんですけどね。そういうトラブルも起こり得る国だということは念頭に入れておくべきかと。
海外旅行が全くの初めてという方がモロッコを一人旅するっていうのは、ちょっと避けた方がいいかもしれないです。
参考
▼ 怪しい女性にリュックを触られた話
≫ タンジェの旅行記:【Day25】ティトゥアンからタンジェへバス移動!念願のジブラルタル海峡をこの目で拝む
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▼ バイクのスマホひったくりに気を付けろと注意された話
≫ カサブランカの旅行記:【Day2】カサブランカのハッサン2世モスクへ!雷雨とウザいタクシーで大荒れの1日
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▼ ドイツ人女性が男性にキスをせがまれた話
交通事故には気をつけよう
モロッコは交通量が多いので、交通事故には気をつけたほうがいいよ!
交通量が多いくせに、信号がそれほど多くないんだよね。車はけっこうなスピードを出して走ってるし、全体的に運転マナーが良いとは言えないかも。
横断歩道はあるけど、歩行者用の信号がない場所が多くて、道路を横断するのに苦労しました。
でも、歩行者もそれなりに多いので、他の歩行者が道路を渡る時に背後にぴたりとくっついていけば、大丈夫!
ちゃんと止まって歩行者に道を渡らせてくれる優しいドライバーもいるので、無理して渡ろうとせずにタイミングを待つことも大事かも。
せっかくの旅行で怪我したら最悪なので、道を歩く時は常に周囲に気を配り、事故には気をつけようね。
街間の移動について
街間の移動については、バスか列車を利用しました。
どちらもネットで予約できるし、それほど目立った遅延もなかったので、移動はとても快適だった!
長距離バス
モロッコの長距離バスは、CTM、Supratours、民営バスの3種類。
そのうち、私はCTMとSupratoursを利用しました。価格的には民営バスが最も安いみたいだけど、利用していないので詳しくは知りません。
CTMもSupratoursも、基本的には予約や乗車の手順は同じ。
ウェブサイトで予約(クレジットカード支払い)
↓
当日、バスターミナルに行く
↓
チケットオフィスで預け荷物代を支払い、荷物につけるタグをもらう
↓
荷物を預けて、バスに乗車
こんな感じの流れです。
もちろん、席が空いていれば直前にチケットオフィスでチケットを買うこともできます。
CTMもSupratoursも、大きい荷物を下の荷台に預ける場合は有料です。事前にチケットオフィスで5〜6DH(=約64〜74円)支払い、荷物の引換券とシールタグをもらいます。
シールタグは預け荷物に貼り、引換券は持ったまま乗車して、目的地に着いてから荷物と引き換えに係の人に渡します。
CTMとSupratoursの荷物の引換券とシールタグは、下記のような感じ。
たまに荷台の前に変な人がいて、その人に荷物を渡すと、荷物をバスに乗せてくれる代わりにチップを要求してきます。
チップを支払いたくなければ、自分で荷物をバスに乗せてください。
あと、バスターミナルは会社によって異なるので、要注意。
間違ったバスターミナルに行かないよう、よく確認すること。
ウェブサイトは、下記にリンク貼っておきます。
英語のページがなくフランス語で予約することになるのですが、予約方法を解説しているブログも検索すれば見つかるので、なんとかなるはず。
チケットは、スマホのスクショでもOK。
列車
私が列車を利用したのは、2回。フェズ−メクネスとメクネス−ラバト間だけでしたが……
列車もネット予約できるし、遅延もなかったので便利でした。
モロッコの列車は、Supratoursバスと同じONCFという会社が運営しています。
チケットを予約・購入して、改札に行ってホームに入り、列車がやってきたら車両番号と座席を探して座るだけ。乗り方は、とても簡単。
私は2等車にしか乗っていませんが、フェズ−メクネス間の座席はコンパートメントタイプ、メクネス−ラバト間は日本の特急みたいな座席でした。
移動距離によって、座席のタイプも変わってくるみたいです。
予約サイトのリンクは、下記に貼っておきます。バスのSupratoursと同じサイトです。
チケットはこちらも、スマホのスクショでOKです。
街中の移動について
私の場合、街中の移動はタクシーとトラム、そして歩きでした。
街中にはバスも走っているけれど、路線図や時刻表がはっきりとしていないので、ほとんど利用しなかった。
まあ、タクシーがそれほど高くないので、タクシーを使うのが楽なんじゃないかな。
タクシー
街中にはプチタクシーがたくさん走っていて、道端で走っているタクシーを止めたり、その辺に止まっているタクシーに声をかけたりして捕まえます。
結局、私も相場や仕組みはよく分からないまま利用していたんだけどね……
基本的には、乗る前に料金を交渉して、値段を決めてから乗るんだと思います。私の場合、一度もメーターを使うことはありませんでした。
メーターを使った方が良かったのかもしれないけど、別にタクシードライバーの言い値でも安かったので。
どの街でも、バスターミナルや駅から観光の中心地となるメディナ(旧市街)まで、だいたい30DH(=約380円)もあれば十分。
みんな相乗りをよくやっていて、行く方向が同じであれば、他の人も普通に乗ってきます。
あと、モロッコではタクシーでも助手席に乗るみたいなので、ドライバーの隣に乗ってね。
ちなみに、私はカサブランカで「タクシーで観光しろ」としつこく言ってくるタクシードライバーに当たってしまい、かなりぼったくられました。
その後はそんな人いなかったから、よほど運が悪かっただけだと思うけどね。
一応、そういうドライバーもいるかもしれないので、気をつけてください。
参考
▼ タクシーでぼったくられた話
トラム
トラムはとても便利だった。安いし、路線も停車する場所も決まっているので、観光客とっては使いやすいよね。
ラバトとカサブランカで利用しましたが、両方とも近代的な車両で、車内の治安も特に悪いとは思わなかったよ。
ラバトでは、駅でチケットを購入し(6DH)、乗車したら自分で機械にチケットを入れて打刻しました。定期的にチケットを確認する人が巡回しているので、打刻を忘れずに。
カサブランカでは、駅の近くにある券売機でチケット(7DH)を購入後、駅の改札にチケットをタッチしてホームに入り、トラムに乗車しました。
モロッコの食事について
モロッコの食事は、基本的にとても美味しかった。ボリュームも多かったし、大満足。
まず、朝食。朝食がついてくる宿が多かったので、ここぞとばかりに食いまくって腹を満たしてました。
モロッコの主食はパンなので、朝食はパンが食い切れないくらい出てきます。あとは、ゆで卵とチーズ。たまにトマトがあったり、オムレツを作ってくれた宿もありました。
昼食や夕食には、野菜タジン鍋を食べることが多かった。
火も通っているから、安心して野菜を摂取できる貴重な栄養源。あと、必ずパンもついてきたので腹も満たせました。
値段にこだわりがなければ、レストランはどこにでもあるので食事には困りません。
また、どの街にも大体スーパー、特にフランスの大手スーパーマーケット”カルフール(Carrefour)”が進出しているので、宿で自炊をする時はそこで買い出しをしていました。
トマトとチーズをパンに挟んでサンドウィッチを作ったり、玉ねぎでスープを作ったり。
カルフールに行けば、大体のものは手に入ります。さすがに、日本で売っているような惣菜や生野菜のサラダは見かけなかったけどね。
その辺にある屋台や店でも、パン、バナナやオレンジなどのフルーツが安くで売っていたので、モロッコで食べ物の心配をすることはなかったよ。
特にパンは、写真のような円盤みたいな形のパンが1〜3DH(=約13〜38円)で手に入るので、モロッコ滞在中はたくさん食べました。フランスパンも安かったよ!
モロッコの宿について
モロッコの宿は、ピンからキリまでです。
安宿は探せばいくらでもあるし、贅沢をしようと思えば、ヨーロッパと値段の変わらない高級ホテルもある。
私の場合、モロッコ旅行の序盤はホステルに泊まっていたんだけど……。
旧市街の奥にホステルがあってアクセスが大変だったり、あまり綺麗じゃないなと思うホステルも多かったので、後半は安いリヤドに泊まることが多かった。
夜着や移動日に観光をする時は、迷わず立地の良いお高めのホテルを選んだし。世間一般のバックパッカーさんたちと比べて、私はかなりの贅沢をしたと思う。
個人的には、安いリヤドが快適でおすすめ。
安いリヤドだと、大体バスルームは共用で、個室の外についている場合がほとんど。
でも、寝る部屋は個室なのでプライベートが確保されるし、安いホステルと比べたら、バスルームはわりと清潔。さらに、ほとんどのリヤドでテラスがあるので、洗濯もしやすい。宿によっては、自由に使えるキッチンもある。
……と、私にとって居心地が良い環境が揃っていました。
ただ、暖房やエアコンが付いていない宿も多かった。まぁ、ブランケットがあったので、寒くて寝られないということはないと思うけど。
あと、どのリヤドも看板が出ていないので、番地だけを頼りに宿を探すのは至難の技。宿の近くに着いたら宿の人に連絡するか、現地の人に聞くかしないと、多分永遠にたどり着けません。
モロッコは安宿多いから、節約もしようと思えばとことんできるけど……。
価格が下がるほど、南京虫やセキュリティー面などの懸念は増えるしね。そのあたりは、各人の予算や旅行スタイルを鑑みた上で決めてください。
一応、私が泊まって「まぁ、人に教えても大丈夫かな」と思った宿だけ、いくつか載せておきます。
カサブランカ:LHOSTEL à Casablanca
1泊の料金:€19.8(=約2,700円)
この旅で、初めて泊まったホステル。宿の人がキッチンコンロの使い方を教えてくれたり、ホステル初心者の私にも親切にしてくれました。
ドミトリーは男女共用ルームだったけど、カーテンがあったので特に人目は気にならなかったよ。バックパックを入れて、鍵をかけられるロッカーもありました。部屋が広かったので、パッキングの時に思いっきり荷物を広げることができました。
ただ、バスルームが2つしかないので若干混むのと、人が使ったあとはびちょびちょに濡れてます。仕方ないけどね。
エッサウィラ:Essaouira Beach Hostel
1泊の料金:€14.76(=約2,000円)
他の旅人さんと情報交換や交流をするなら、このホステルがおすすめ。このホステルで、旅で初めての友達ができました。
屋上からビーチのサンセットが見えて、夕暮れ時は景色がきれい。金を払えば、屋上で夕食も食べれます。
女性ドミトリーに宿泊しましたが、カーテンがついていて、ベッド下にバックパックを入れて鍵をかけられるロッカーもありました。ただ、バスルームがそこまで綺麗じゃないのと、洗面所の水が詰まりやすかったのが気になったかな。
サーフィンなどのアクティビティも提供しているみたいなので、海が好きな方は楽しめると思います。
フェズ:Riad Haddaji Fes
1泊の料金:€20(=約2,700円)
家族経営の小さなリヤド。共用バスルームのシングルルームに泊まりました。
まず、立地が良い。ブー・ジュルード門のそばにあるので、旧市街の観光にも便利だし、タクシーも拾いやすい。ただ、宿の場所は地図を見ただけじゃ絶対にたどり着けないので、最初に訪れる時は宿の人に連絡して、迎えにきてもらってください。
スープをご馳走になったり、宿の人にはとても親切にしてもらいました。テラスもあるので、洗濯をしたり、PCをいじりながらダラダラ過ごしてました。若干、Wi-fi速度の遅さが気になったけど、まぁ我慢できなくもないって感じ。
ラバト:Chez salah 1
1泊の料金:€17(=約2,300円)
モロッコで泊まった宿の中で、ここが一番快適だったかも。小さなリヤドなんだけど、部屋やバスルームがとても清潔だった。
キッチンがあったから、自炊もできたよ。夕飯を分けてくれたりとか、宿の人も親切でした。
ただ、朝食がついていないのと、チェックインの時にパスポートを見せなかったから、「この宿、大丈夫か?」ってなったけど……。Wi-fiもサクサクで、シャワーのお湯も熱々で、テラスもあるから洗濯物も乾かせるし、文句なし。
※ 宿の値段は、私が予約した時のもの。基本的にキャンセル可の料金なので、返金不可のプランにするともう少し安くなります。別途、市税がかかる宿もあります。
サハラ砂漠ツアーについて
マラケシュで現地ツアーを予約し、2泊3日のサハラ砂漠ツアーに参加してきました。
ツアーの内容や費用などについては別記事で詳しく書いたので、こちらをお読みください。
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【モロッコ】マラケシュ発サハラ砂漠現地ツアーの備忘録(費用、内容、宿、食事など)
続きを見る
その他、所感や気づきなど
モロッコ人は基本的に優しい(と個人的には思う)
旅中は、あちこちでモロッコ人に助けられました。道を教えてもらったり、食べ物を分けてもらったり、コケた時には手を差し伸べてくれたり。
先述しましたが、モロッコはイスラム圏で人に施すことが良いこととされているようで、文化的にも人に対して協力的な方が多いんじゃないかなと思います。
一方で、やたら日本語で喋りかけてきて、ガイドやらタクシーやらの客引きをする怪しい人も、それなりにいました。まぁ、基本シカト。ついていかなきゃいけない時は、それなりのチップを払う覚悟を持つようにしてましたが。
出会いは運でもあるから、一概には言えないけどね。「次はどこにいくの?」「どこから来たの?」などのちょっとした会話を交わす機会は、他の国を旅行した時と比べても圧倒的に多かったような気がします。
個人的には、モロッコ人の人懐っこさや優しさはけっこう気に入ったよ。
モロッコは猫大国
何も知らずにモロッコを訪れたので、現地でとても驚きました。
モロッコは、猫大国!
マジでどこにでも、猫がいます。道端、宿、レストランなどなど……。猫好きな方にとっては、モロッコは楽園です。
調べてみたら、預言者ムハンマドが猫を愛したことから、猫は神聖な動物としてムスリムから大切にされているみたい。
イスラム圏は、モロッコに限らず猫が多いのかな? 気になるところです。
モロッコ人は朝が遅い
これ、モロッコ人の生活スタイルに合わせるの、個人的にはけっこう苦労しました。
私の旅行スタイルは、朝の人が少ない時間帯に出かけて観光を済ませ、夕方には宿に戻り、夜はゆっくりベッドで過ごすというもの。一方で、モロッコ人の朝は非常に遅く、その代わり夜は遅くまで起きています。
宿の朝食は、早くても午前8時から。スークの店が開いて賑やかになるのは、早くても午前10時を過ぎてからだしね。
私は暗くなったら外は出歩かないようにしているので、冬は日暮れが早い分、一日がとても短かった。
モロッコは、「朝からがっつり観光する!」という感じの国ではないので、朝型の方は気をつけてください。
モロッコはタバコ臭い
もしかしたら、久々の海外だから気になっただけかもしれませんが……
マジで、タバコ臭い場所が多かった。街中でも歩きタバコとか普通にしてるし、カフェの煙たさは異常。
さすがに1ヶ月近くもモロッコにいたら気にならなくなったけど、多分上着とかめちゃくちゃ匂いついてるんだろうな。
日本からファブリーズを持ってくればよかったなぁ、と感じるレベルです。モロッコのカルフールで探してみたけど見つからなかったので、ヨーロッパのどこかで手に入ればいいけど。
タバコの匂いが気になりやすい人は、ファブリーズ必須かも。
衛生面は、そんなに良くないかも
モロッコ旅行は、潔癖症の方には少しキツイかもしれません。
トイレは汚くて、紙がないところも多い。さすがに生理中は嫌だなぁと感じました。紙は、モロッコ旅行には必需品です。
メディナ内は場所によって匂いが臭かったり、ローカルな店に行けば食べ物に虫がたかっていたり……。私は、ティトゥアンのメディナでローカルフードを食いまくりましたが、後日ちゃんと腹を壊しました。
旅慣れた人だったら「このくらい全然平気!」って感じだろうけど、海外旅行の初心者だと、少しキツいと感じるレベルだと思う。
モロッコは期待以上に楽しめた!
ということで、結論。
私個人としては、モロッコの滞在を想像以上に楽しむことができました。思ったより旅費はかかったけど、それなりに貴重な体験ができた27日間でした。
女性一人でも、それなりに気をつけていれば全然大丈夫! 普通に楽しめるよ!
でも、人によって合う合わないはあると思うし、私は幸い危ない目に遭わなかったから、印象が良かっただけかもしれないけどね。
モロッコは体験できるアクティビティーもたくさんあるし、贅沢旅行も貧乏旅行もできる。旅行者によって旅の内容が全く変わってくる、非常に面白い国だと思います。
以上、モロッコ旅行のメモと所感でした!
※ 為替レートは、記事を書いた時点(2023年1月)のものです。
モロッコの旅行情報は旅行メモをご覧ください!
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