*****2023.1.30(月)*****
今日はギマランイスという街を日帰りで観光してから、夜行バスで一気にスペインのサラマンカまで移動します。
いよいよ、ポルトガルの最終日!
ポルトのサン・ベント駅。
まだ朝なので人が少なかったから、ここぞとばかりに撮影しておきました。
チケットオフィスで、ギマランイス行きの往復チケットを購入(€6.5=約920円)。
一昨日にブラガに行った時と同じチケットにチャージしてもらったので、紙代だけ安くなっています。
ポルトの券売機の使い方はよく分からないから、受付で直接買ったよ。
乗車したら、チケットを確認する係の人が巡回しに来ます。
私のところにもやってきたので、チケットを提示すると……
係の人「お前さん、これブラガ行きじゃないか」
な、なんだと……?
慌てて、買った時に発行してもらったレシートを確認してみる。
どっからどう見ても、私が買ったチケットはブラガ行きでした。
チケットカウンターのおっちゃん、ちゃんと「ギマランイス行きね」って復唱してくれてたのに……。
でもまぁ、これはチケットを買った時にすぐに確認しなかった私の責任でもあるわ。
口頭でチケットを買った時は、必ずレシートやチケットの中身を確認すること! これ、学び。
さて、どうしたもんか。もう乗っちゃったしな。
罰金払いたくないんだが、と内心ヒヤヒヤしていると……
係の人「ギマランイス行きもブラガ行きも料金一緒だから、別にいいよ。ギマランイスの駅に着いたら、チケットオフィスで相談してくれ」
と、見逃してくれました。値段同じで、マジ助かったわ。
約1時間で、ギマランイス駅に到着。
チケットオフィスに立ち寄ってみたら、「帰りの便に乗る時に来てくれ」と言われたので、まずは観光へ。
初代ポルトガル国王アフォンソ・エンリケス生誕の地。町の入口の壁には「ここにポルトガル誕生す(Aui Nasceu Portugal)」と描かれており、アフォンソ1世が生まれた城などゆかりの史跡も多い。旧市街の家並みには時代に取り残され、のんびりと素朴な街並み散策も楽しめる。
(参考文献:地球の歩き方)
ギマランイス駅から歴史地区までは、徒歩で15分くらい離れた場所にあります。
途中、背の高い大きな教会があった。壁に貼られたアズレージョが目を引く。
"Igreja e Oratórios de Nossa Senhora da Consolação e Santos Passos"という名前の教会らしい。
中も素敵だった。
旧市街の入り口へ着いた。
高い城壁も残っている。なかなか良い雰囲気じゃないの。
ちょっと待ってくれ。ギマランイスの街並み、めちゃくちゃ良くないか?
さすがにポルトガル観光も最後の街だし、どうせ今までと同じような街並みが広がってるんでしょ、って高を括っていたけれど……
今まで訪れたポルトガルの街とは、明らかに景色が異なるのよ。こう、もっと素朴で落ち着いていて、良い意味で古めかしい。
ノッサ・セニョーラ・ダ・オリベイラ教会へ。
ロマネスク様式とゴシック様式が混じった教会です。
教会前のアーチは、ムーア人を打ち破ったサラードの戦いの勝利を記念して、1342年に建てられたものだとか。
正統派の教会って感じ。
ポルトガルの教会や建造物って、マヌエル様式のように派手な装飾が施された場所の多かったんだけど、それらの教会とはまた違った雰囲気を漂わせている。
ギマランイスの建物って、手すりや扉、窓枠などに木材が使われているのよ。
なので、よりいっそう素朴で古めかしく感じられる。
カミーノのマーク、訪れたポルトガルの街のほぼ全てで見かけたな。
ブラガンサ公爵館に入ってみる。チケットは、ギマランイス城との共通券で€6(=約850円)。
ブラガンサ王朝というのがあって、1640年から1910年までポルトガル王国を統治した、ポルトガル最後の王朝なのだけれど。
その初代ブラガンサ公爵によって建てられたのが、この建物。
今までさんざん城や宮殿系の建物を見てきたし、さすがに目ぼしいものはもう無いでしょ。と、軽い気持ちで入ってみたのだが……
入ってすぐに現れたこの景色で、また歓喜してしまった。
この三角屋根は初めて見たよ。三角屋根のおかげで、中のアーチに光が当たってよく見える。
本当、いまだに新しい建築技法や造りに出会うから、建築巡りは飽きませんな。
館の中には、様々な調度品やタペストリー、武器などが展示されていた。
特に、タペストリーは見応えあった。どれも巨大で、絵も緻密。
暗くて分かりづらいけど、この木造天井の構造とか、めちゃ好みだった。
この特徴的な煙突は、フランス・ブルゴーニュ地方の影響らしい。
フランスに行くのも、楽しみになってきたな。
三角屋根の場所は、礼拝堂だった。
分かるかな、祭壇やバルコニーなどが木造で出来ている。
ステンドグラスの光と木材によって、とても柔らかな印象を醸し出していた。
この雰囲気も、あまり他の教会では味わえないから新鮮だったな。
12世紀に建造された、サン・ミゲル教会。
アフォンソ・エンリケス(アフォンソ1世)は、ここで洗礼を受けたらしい。
中には何もなかったけど。
ギマランイス城へ。
10世紀に建てられた城で、アフォンソ・エンリケスはこの城で生まれた。
中世の雰囲気がぷんぷん。
ポルトガルの建造物って、大航海時代に稼いだ富を利用して、大理石などで派手で豪華にどーんと建てられたり、改装された建築が多かったからな。
大航海時代に手の加わっていない古い建築物って、ポルトガルでは意外と貴重かもしれん。
城壁の断面ってこうなってるんだ。
まるで、ウィッチャー3やスカイリムの世界。砦を攻略している気分だわ。
それにしても、のどかな場所。
ブラガンサ公爵館の存在感、ぱないっす。
塔の中に入れるみたい。
塔の中は、現代的な展示コーナーだった。
このアフォンソ・エンリケスに関する映像が面白かったよ。
ポルトガル語なんだけど、子供向けのポップなアニメーションでアフォンソ・エンリケスがギマランイスからポルトガルの領土を南へと拡大していった過程が解説されていた。
私はポルトガルを南から北へと旅していったのだけれど……
ポルトガルを旅するなら、ぜひ北から南をおすすめしたい。
というのも、ポルトガルという国が成立したのは、ギマランイスやポルトなどの北側でのこと。
ギマランイスからコインブラへ遷都し、イスラム勢力と戦いながら南進。やがてリスボンまで到達して、ポルトガルの今の領土ができあがった、という歴史の流れがある。
この歴史の流れを追いかけながら旅をするならば、北から南へのルートが面白いと思う。
ギマランイスの中世の街並み、最高だったな。
ポルトガル旅行の最後に、がつんと殴られたくらいの驚きと発見があった。
さて、問題の電車のチケットなんだけど……
チケットオフィスで相談してみたら、「そのまま乗っちゃって! 車内の係の人には、俺が事情を伝えておくから」だってさ。
おいおい、大丈夫か?と思いつつ、おっちゃんの話を信じることに。
結局、車内で係の人にチケットとレシートを見せたら、
係の女性「間違えてチケット買ったのは、あなたねw」
みたいな感じで笑われつつ、特にお咎めもなく見逃してくれました。
最悪、帰りのチケットを買い直すくらいの覚悟はしていたので、揉め事にならなくてラッキー。
こういうところで柔軟に対応してくれるから、ポルトガルって旅しやすいわ。
というわけで、ポルトのサン・ベント駅に着いた。
宿に荷物を取りに行ってから、サラマンカ行きの夜行バスが発車するカンパニャン・バスターミナルへ向かいます。
ポルトにやってきた時と同じく、電車でカンパニャン駅に移動。(€1.25=約180円)
さすが大都市だけあって、夕方の駅は混雑している。
夜は出歩かない、というのが私の旅のスタイル。
18時ごろにバスターミナルに到着し、ここから22:10のバス発車時刻まで耐久します。
Wi-Fi通ってたし、コンセントもあったので、4時間なんてあっという間。
事前にスーパーで買っておいた、今日の夕飯たち。(€3.63=約510円)
手軽に食べやすそうなものにしておきました。
久々に揚げ物食いてえな、と思って適当に選んだ真ん中のやつ。中はエビでした。
エビのカニクリームコロッケ的な。中とろっとしてて、意外と美味かった。
発車時刻が近づいてきたので、プラットホームを探す。
サラマンカに行くバスは、最終目的地がマドリードなのよね。電光掲示板には、マドリード行きは”I”のプラットフォームって表示されていたが……
”I”のプラットフォームが見つからない。どこを探しても、”H”までしかない。
近くでウロウロしていた男性に話しかけてみると、彼もマドリード行きに乗るらしい。
というわけで、彼と一緒にプラットホームを探すことに。
彼は、バングラデシュ人のロフマン。今は仕事のため、ポルトガルに住んでいる。
マドリードには、友達に会いに行くんだって。
彼と話しながらバスターミナルを徘徊していたら、プラットホーム"H"の向かい側にバスがやってきました。
なんだ、反対側にも停車場があったのね。
国境を越えるバスだけど、特にパスポートチェックもなく。バスは満席で、定刻に発車した。
私、バスの中ではガッツリ寝るつもりで、コンタクトを外したりと準備万端で乗り込んだんだけど……
隣のロフマンがずっと話しかけてきて、全然寝かせてくれなかったわ。
出会いはとても嬉しいのだけれど、眠くて塩対応になってたよね。すまん、ロフマン。
※ 為替レートは、当時のもの。1円単位は丸めています。
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