*****2023.1.21(土)*****
今日は、昨日買っておいたリスボアカードを駆使して、リスボン観光します!
ギリシャ神話の英雄オデュッセウスによって築かれたという伝説が残る、ポルトガルの首都リスボン。年間を通して、気候は温暖。「七つの丘の街」と呼ばれるだけあって、起伏が激しい土地に街が広がっている。フェキニア人やカルタゴ人によって港として利用されてから、ローマ、イスラムと支配者を変え、1260年にアフォンソ3世がコインブラからリスボンに遷都。大航海時代に得た莫大な富によって、ジェロニモス修道院やベレンの塔などの壮麗な建造物が築かれた。
(参考文献:地球の歩き方)
まずは、ベレン地区を目指します。
宿から近いフィゲイラ広場(Praça da Figueira)から、15番のバスでカイス・ド・ソドレ駅(Cais do Sodré)へ。
15番でベレンまで一気に行けると思ったけど、カイス・ド・ソドレ駅で乗り換えが必要って言われました。
カイス・ド・ソドレ駅で、ちょうどやってきたトラムに飛び乗りました。
確か、これも15番だった気がする。
リスボアカードのおかげで、今日は交通機関が乗り放題。何も考えずに乗れるから、とても楽。
ベレン(Belem)でトラムを降り、海沿いを目指して歩く。
小雨が降っていて、大きな虹が見えた。この旅中、虹を見る頻度が地味に高いな。
”THE LAST OF US”のドラマの広告をよく見かける。
shu3のゲーム実況動画で知ったんだけど、すごいシナリオだよね。
そのうち、アマプラに来ないかな。
まずは、発見のモニュメント。でっか!
1960年に、エンリケ航海王子の500回忌を記念して造られた記念碑。
先頭から、
- エンリケ航海王子(アフリカ西岸に艦隊を派遣し、大航海時代の先駆けとなった)
- アフォンソ5世(アフリカ・ポルトガル帝国を築いた)
- ヴァスコ・ダ・ガマ(インド航路を開拓)
- アルヴァレス・カブラル(ブラジルに到達)
- マゼラン(初の世界一周を達成)
こうして見ると、そうそうたるメンツだな。ポルトガルの偉人、強いわ。
日本人におなじみのフランシスコ・ザビエルもいる。
手前で手を合わせている男性がザビエル。
発見のモニュメントは屋上に登れるらしいけど、リスボアカードの無料対象にはならないので、今回はパス。
ポルトガルって、きっと酒が安いんだよね。
飲み放題や、食事を頼んだら酒1杯が無料でついてくるレストランを街中でよく見かけた。
スーパーも、若者グループが瓶のワインを何本も買っていくし。ホステルも夜中まで騒がしいし。ドミで同室の人に朝会えば、酒焼けで喉ガラッガラだし。
リスボンは、パリピの街だわ。酒を飲まない私には、とても肩身が狭い。
海沿いを歩き、ベレンの塔に到着。世界遺産に登録されている建物です。
大航海時代にポルトガルの黄金期を築いたマヌエル1世の命により、インド航路開拓の記念として着工され、1520年に完成。
※マヌエル1世…在位1495‐1521年。六男に生まれなら、偶然が重なって平和裏に王位につき、さらにインド航路の発見が重なりポルトガル王国の黄金期を築いたことから、”幸運王”とも呼ばれる。
リスボアカードを提示して、無料で入れました。
4階の礼拝堂。
この交差リブヴォールトは、ポルトガルの建築様式であるマヌエル様式らしい。
大航海時代の繁栄を象徴する過剰な装飾が特徴で、今日はこの様式がよく登場します。
※交差リブヴォールト…ゴシック建築によく見られる、天井の交差した骨組みのこと。
丸いドットみたいな模様や、縄のような装飾がとても華やか。
司馬遼太郎は、この塔のことを「テージョ川の貴婦人」と表現したらしい。
潮の影響などで劣化しやすい環境だろうに、500年もの間、装飾がきれいに残っているのはすごいわ。
続いて、ジェロニモス修道院。こちらも、世界遺産に登録されている。
リスボアカードで、無料で入れます。
こちらもマヌエル1世の命により、1502年に着工された。
エンリケ航海王子の偉業とヴァスコ・ダ・ガマの功績を称えて、歴代国王の霊廟として、そして危険な航海に乗り出す船乗りたちの心の拠り所として建てられたのだそう。
まずは、回廊。
1階と2階で建築家が違うのでデザインは異なるが、マヌエル様式の最高傑作といわれている。
よくもこれほどゴテゴテな装飾にできたな。
ここが某ネズミーシーって言われても違和感ないくらい、とても派手。
天井も、美しい。
建築については詳しくないけど……。ヴォールトの数が多くて複雑で、模様を描いているようにも見えるのが、マヌエル様式の特徴なのかもね。
食堂のアズレージョも素敵だった。
ジェロニモス修道院の中にある、サンタ・マリア教会。
て、天井が高い……!
ステンドグラスも、海がモチーフ。
サンゴや波、鎖や貝など、船や海を連想させる装飾が多いのも、マヌエル様式の特徴。
ポルトガルの詩人、ルイス・デ・カモンイスの棺。
こちらは、ヴァスコ・ダ・ガマの棺。
外の門の装飾もすごい。
1518年に造られたもので、24人の聖人や高位聖職者の像が据えられている。
黄金期のポルトガルは、これだけの規模の建物を造れるだけの富を稼いでいたってことよね。
今日でリスボン観光を終わらせるつもりなので、どんどん行きます!
次は、海洋博物館。リスボンカードで20%OFF、€5.6(=約790円)で入れました。
無料じゃないから迷ったけど……あの大航海時代を築いた国の海洋博物館を見ずして、ポルトガルは去れないだろ。
ポルトガルの海洋国家としての歴史の歩みが、展示とともに解説されている。
昔の地球儀。
昔の日本は、こんな形の島として認識されていたのね。
長崎の地図。こんなところで、日本の古地図に出会えるとは。
広すぎて、絶望。
船の模型が大量に置いてあったんだけど、すべては見切れないので、泣く泣く先に進む。
実物の船が展示されているエリアへ。
航海に使った船ではなく、貴族や王族が乗ってた船っぽい。
飛行機も展示してあったんだけど……
個人的には、この木造の飛行機が目に留まった。木造の飛行機なんて、初めて見たよ。
他にも大量に写真を撮りましたが、ここには載せきれないので、旅の写真のページを新設しておきます。
博物館系の写真って、つい大量に撮っちゃうんだけど、日の目を見る機会がなくて可哀想なので。
興味がある方だけ、ご自由にご覧ください。
続いて、国立馬車博物館へ。
リスボアカードで、無料で入れます。
その名の通り、古い馬車がずらりと展示してある。
でも、私に馬車の知識がなさすぎて、展示を見ても全然ピンと来なかった。
個人的に面白かったのは、消防用馬車の展示。
昔は馬車にホースやタンクを乗せて、消化活動をしてたんだ。
梯子車、かっけぇ。
この博物館、建物自体も見応えあった。
もともとは、王宮付属の乗馬学校だったという。
国立馬車博物館の写真も載せきれないので、旅の写真ページに入れておきます。
お次は、アジュダ宮殿。
こんなモダンな場所で合ってるのか!?と思ったけど……
裏側は、ちゃんと宮殿だった。
リスボアカードで、無料で入れます。
ブラガンサ王朝の居城だったが、火災で焼失。現在の建物は、19世紀初めにイギリスのバッキンガム宮殿を模して再建されたもの。
※ブラガンサ王朝…1640年から1910年までポルトガル王国を統治したポルトガル最後の王朝。
豪華な部屋が、数えきれないほど無数にあった。
広すぎて、歩くの辛い。
中国の調度品が置かれた部屋もある。
これ、遠くから見ると立体っぽく見えるんだけど、よく見ると壁に描かれた絵なのよね。
なぜ巨大な玉を持っているのか、よく分からんけど……こういうのが流行ってたのかな?
※似たようなものが、明日も登場します。
映画に出てくる宮殿そのものだったわ。華やかな宮殿だった。
その後、アジュダ宮殿前のバス停から18番のトラムで、カイス・ド・ソドレ駅まで戻ったんだけど……
内装が木製の古めかしいレトロな車内で、テンション爆上がり。
トラムは、狭い道と混み合う車の間を上手にすり抜けていく。
堅い椅子からお尻に伝わってくる振動。チンチン、とベルを鳴らす音。
写真じゃ伝わらないけど、最高だった。
コメルシオ広場にある、リスボン・ストーリー・センターへ。
リスボアカードで、無料で見学できます。
オーディオガイドを貸してくれるので、ガイドに従って進んでいく。
日本語のガイド借りたけど、かなり怪しい日本語だったな。違和感ありまくりだったわ。
写真を撮る雰囲気ではなかったので、これ以上は撮影はしなかったけれど……
内容は、ポルトガルとリスボンの歴史。面白かったし、とても勉強になった。
特に印象に残ったのは、やっぱりリスボン大地震の部分。
震災時の再現映像を見ることになるんだけど、普通に怖かったわ。大聖堂の石の天井が崩れ落ちてきて人が下敷きになったり、地震のあとは津波に襲われたり。
不運なことに、地震の当日は聖なる日と重なっていたらしく、多くの人々が大聖堂に集まって祈りを捧げていたんだって。だから、大聖堂の崩壊に巻き込まれた犠牲者が増えてしまい、被害が拡大したのだとか。
今のリスボンの街並み──特にコルメシオ広場の周辺は、大地震後に計画的に造られたもの。建物の屋上に兵士たちを並べて一斉に行進させて、耐震性を確認したという。
ヨーロッパって地震のイメージなかったから、こういう話はとても新鮮だったな。あっという間の1時間でした。
海沿いを歩き、軍事博物館に行こうとしましたが……
残念ながら、閉まってました。
建物の周囲をぐるっと一周してみたんだけど、工事用の柵に覆われていたのよね。残念。
せっかくアルファマ地区までやってきたので、サンタ・エングラシア教会へ。
リスボアカードで、無料で入れました。
1684年に着工したが、完成までに300年以上かかったという。
中は霊廟で、エンリケ航海王子やヴァスコ・ダ・ガマ、カモンイスなど、ポルトガルの偉人たちを祀っている。
ドームに上がることもできた。風が強い。
眺め、とても良かった。
リスボンって、上から全景を眺められる場所が少ないからな。この教会、来てよかったわ。
ドームから下を覗くと、この教会の天井がいかに高いかが分かる。
サンタ・エングラシア教会の裏に、フリーマーケットのような出店がずらりと並んでいた。
今日は土曜日だったので、泥棒市が開かれていました。
サンタ・クラーラ市場。服や雑貨のお店が多かった。
サン・ヴィセンテ・デ・フォーラ教会。
教会は無料なので、入ってみた。
横に付随している修道院が有名みたいだけど、入場料€5だったので、入らず。
歩いていたら、眺めの良い場所を見つけた。
2つの教会がよく見える。
本当は、ここでサン・ジョルジェ城へ行けば完璧なんだけどね。
リスボアカードで割引になるとはいえ、入場料が高かったのでやめておきます。
今日は、よく歩いたわ。さすがに疲れた。
1日でこれだけ回る人、私くらいなんじゃないか?
まあ、リスボアカードの元は十分に取ったでしょ。大満足!(計算はしてないけど)
明日は、マフラへ日帰り観光に行きます!
※ 為替レートは、当時のもの。1円単位は丸めています。
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