*****2023.4.4(火)*****
今日は、コトルからボスニア・ヘルツェゴビナのモスタルまで、約130kmの移動です!
朝7時過ぎに、宿を出発。
これまでずっとアドリア海沿いに旅をしてきたけれど、しばらく海とはお別れ。今日からは、バルカン半島の内陸に入っていきます。
チケットは、昨日のうちに予約しておいた。コトルからモスタルまで、€26(=約3,900円)。
プラスして、荷物代€1かかりました。
7:40発のバスは、こんな感じのバンみたいな車が2台。
座席は、ほぼ満席。
ヘルツェグ・ノヴィという街に立ち寄った後、バスはアドリア海を離れて内陸へ。
バスは、山道を登っていく。
景色が、日本の田舎みたい。
9時半ごろに、モンテネグロとボスニア・ヘルツェゴビナの国境に到着。
バスを降りて、パスポートコントロールへ。特に何の質問もされず、スタンプも押されなかった。
ここで注目してほしいのが、奥の白い看板。
”Welcome to Republic of Srpska”と書いてあるのが分かるだろうか?
ボスニア・ヘルツェゴビナは、実は連邦の体制を取っている国。
ボシュニャク人とクロアチア人が主体のボスニア・ヘルツェゴビナ連邦と、セルビア人主体のスルプスカ共和国。2つの国から成っている。
この看板から分かる通り、私はモンテネグロから国境を越えて、ボスニア・ヘルツェゴビナのスルプスカ共和国に入ったというわけです。
ボスニア側のパスポートコントロール。
ここも、特に何も聞かれることもなく、スタンプがしゃん。
めっちゃ感じの良い美人お姉さんがスタンプを押してくれた。
バスは、山々に囲まれた田舎道を進んでいく。
気づいたらスルプスカ共和国を抜けて、ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦に入っていた。
モスタルやサラエボなど観光客が訪れる街は、ほとんどがボスニア・ヘルツェゴビナ連邦側にある。
この2つの国の間にはパスポートコントロールもないので、バスに乗って移動するだけの観光客は、国が2つに分かれていることにも気づかないと思う。
12:45頃に、モスタルのバスターミナルに到着。
無事、11カ国目ボスニア・ヘルツェゴビナに入国です!
コトル→モスタルの国境越え情報については、下記の記事に詳しくまとめておきました。
よかったら、参考にしてみて下さい。
とりあえず宿にチェックインして、さっそくモスタル観光!
と行きたいところだけど……
まずは、情報収集から。
モスタル近郊には、
- ブラガイ
- ポチテリ
- クラビカの滝
- メジュゴリェ
という、主に4つのデイトリップ先がある。
モスタルからツアーに参加して訪れるのが一般的なんだけど、個人で行けるなら自分で行きたいよな。
というわけで、宿のオーナーに聞いてみたところ……
- ブラガイ→ バス
- ポチテリ → 列車+徒歩
- クラビカの滝 → 列車+タクシー
- メジュゴリェ → バス
で、アクセス可能らしい。
ポチテリ、クラビカの滝、メジュゴリェは比較的近いエリアに集まっているので、タクシーかヒッチハイクで1日で回ることもできるみたい。
ブラガイのバス本数は多いので、それほど心配する必要はなし。
列車は、ネットで時刻表を確認できる。
メジュゴリェ行きのバスは、バスターミナルで最新情報を入手すべき。
とのこと。
というわけで、まずはメジュゴリェ行きバスの時刻表を探しに行きます。
再び、駅の隣にあるモスタルのバスターミナルへ。
チケット売り場でメジュゴリェ行きバスの時刻表を知りたいって聞いてみたんだけど……
チケット売り場の女性「メジュゴリェ行きは、このバスターミナルじゃないわ。15分くらい歩いた場所に別のバスターミナルがあるから、そこで聞きなさい」
なんと、もうひとつバスターミナルがあったとは知らなかった!
仕方ないので、歩きます。
赤の印が、駅の隣にあるメインのモスタル・バスターミナル。
そして、メジュゴリェ行きバスが発着するのは、青い印のモスタル・西バスターミナル。
この2つは、直線距離で1.2kmほど離れています。
モスタル・西バスターミナルに到着。
なんか、ホテル?の敷地内にあるバスターミナルだった。
多分チケット売り場であろう場所で、メジュゴリェ行きバスの時刻表を聞いてみるも、英語が通じない。
スマホでボスニア語に翻訳して聞いてみたけど、「さあ、知らない」いう感じの反応。
メジュゴリェ行きバスは、今はないのかもな。と諦めかけた矢先……
なんか、知らんおっちゃんがボスニア語で話しかけてきた!
よく分からないけど「メジュゴリェ、メジュゴリェ」と言っている。
スマホで、ボスニア語に翻訳した「時刻表を知りたい」というメモを見せると、
おっちゃん「こっちだ、ついてこい」
手招きされて言われるがままついていくと、近くのプラットホームに止まっていたバスの運転手さんを紹介してくれた。
バスの運ちゃんも英語できなかったけど、なんとかメジュゴリェ行きバスの時刻表を知りたい旨が伝わったみたい。
というわけで、時刻表ゲット。
メジュゴリェ行きバスは存在するみたいだね。
というか、この時刻表見覚えがあるな……と思って、あとでネットで調べてみたけど。
Mostar Busというウェブサイトに載ってる時刻表と一緒じゃん!
まあ、メジュゴリェ行きバスが駅前のバス停じゃなくて西バスターミナルから発車することが分かっただけでも、無駄足じゃなかったって思うことにしよう。
今回手に入れた情報や、モスタル近郊の観光地に個人でアクセスする方法は、別記事に詳しくまとめておきます。
今日のミッションを無事クリアしたので、モスタルの街を軽く歩いてみる。
ネレトヴァ川が中央を流れ、その両岸を美しいアーチを描いた橋、スターリ・モストによって繋がれている街、モスタル。街の象徴であるこの橋は、紛争中の1993年11月に破壊されてしまった。ユネスコの協力で復元されたのは、2004年のこと。街にはオスマントルコ時代の影響が色濃く残り、オリエントの香りが漂う。
(参考文献:地球の歩き方)
この道が、スターリ・モストまで続くメインの通り。
橋に近づくにつれて、地面が石畳に変わった。オスマントルコの雰囲気が強くなってくる。
見えた、あれがスターリ・モスト!
意外と高い位置に橋が架かってるんだ。
橋まで続く通りの両脇に、店がずらりと並んでいる。
雰囲気、とても良い。
店先に並んでいるのは、トルコのお菓子。
カフェではトルコ風コーヒーを出していたりする。
スターリ・モストを渡ってみる。
橋の向こう側にも、マーケットが続いていた。
この街は、1992年から1995年のボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の戦場となり、一時は廃墟同然になってしまった。
ユネスコの支援を受けて復興を果たし、モスタルの街は世界遺産に登録されている。
旧市街の雰囲気は、とても素敵。今まで教会ばかり見てきたから、モスクが立ち並ぶ街並みも、新鮮で美しい。
なんだけどさ……
街を歩いていると、銃弾の痕が痛々しく残された建物や、廃墟が目立つ。
旧市街の街並みや雰囲気がとても良いから、観光を楽しみたいんだけど。
街を歩いていると、銃弾の痕や石碑が「DON'T FORGET」って訴えかけてくる。
けっこう、生々しく紛争の痕が残っていて。 衝撃的だった。
美しい旧市街の街並みの裏に、壮絶な紛争の歴史があったことを思うと、複雑な気分に駆られる。なんだか、感情がバグりそう。
モスクも見学しようかなって思ったんだけど……なんというか、純粋な気持ちで観光を楽しめなくなっちゃって。
ちょっと、モスタルの街並みを受け止めきれなかったよね。
少し心の整理をするために、今日の観光はここまでにします。
明日はモスタル観光の続きと、午後はブラガイに行ってみます!
※ 為替レートは、当時のもの。1円単位は丸めています。
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