*****2023.1.25(水)*****

Google Maps より
今日は、レイリアの近郊にあるアルコバサ修道院とバターリャ修道院に行くよ!
両方とも、世界遺産に登録されています。
レイリアのバスターミナルで、アルコバサ行きのチケットを購入。(€4.35=約610円)
バスの時間は、事前にTejo社のウェブサイトで調べておきました。
昨日のファティマと同じく、本数はそれほど多くないので事前に調べていくことをおすすめします。
ポルトガルのバスターミナルって、「プラットホーム○番から、△行きが発車!」みたいな放送が、テンションの高い陽気な声で流れてくるんだよね。
リスボンのセッテ・リオス・バスターミナルでは、マイク持った人が歩きながら放送してたし。
朝からテンション高くて面白いわ。
1時間ほどで、アルコバサのバスターミナルに到着。
降りてから、ふと同じバスに乗っていた女性と目があった。
ポルトガル語で、「Frio, frio!(寒いね)」って笑いかけてくれた。
ポルトガルは、どちらかというと女性のほうが目があって微笑んでくれたり、愛想よく喋りかけてきてくれるような気がする。
私の体感、モロッコ、スペインと女性の方が比較的ドライで、男性のほうが話しやすい印象だったから、この変化は少し新鮮。
あと、だいぶお年を召したおばあちゃんでも、普通におしゃれなスカートを履いているのにも驚いた。
ポルトガル人、表情優しいし可愛いし、好きだわ。
バスターミナルからアルコバサ修道院は近いので、歩いていきます。
じゃん! アルコバサ修道院です。
これまた、デカい建物だな。
入場料は、€6(=約850円)。
初代ポルトガル王アフォンソ・エンリケスが建築を命じ、1222年に完成。その後も、歴代の王によって増改築が行われた。
アルコバサ修道院が建設された12世紀初頭は、隣国カスティーリャとの和平が成立し、ポルトガルは独立王国となったばかり。
当時のヨーロッパ諸国やローマ教皇に大きな影響力を持っていたシトー会に修道院を寄進することで、キリスト教国としてのポルトガル王国の地位を固めたかったという背景もある。
※シトー会…1098年、フランスのシトーに創立されたカトリック修道会。ベネディクト会から派生し、戒律を厳格に守り修道院活動を行った。
厨房。天井が高かったわ。
でかい調理かまどや水場など、当時としては最先端の設備だった。
厳格に規律を重んじるシトー会の修道院なので、派手な装飾はなく、全体的にとてもシンプルな造り。
ドン・ディニスの回廊。
ディニス王によって14世紀に造られ、「沈黙の回廊」とも呼ばれる。柱やアーチの装飾は、マヌエル様式。
参事会堂。並んでいるのは、歴代の修道院長の像だって。
世界遺産なのに、観光客が少ないのが最高だわ。
教会。でかっ! 天井高っ!
翼廊に置かれているのは、ペドロ1世とイネス・デ・カストロの棺。
この2人は、ポルトガル版ロミオとジュリエット的な物語に登場する主人公たちらしい。
恋人イネスを殺されたペドロ1世が、イネスを殺害した者たちをすべて処刑したという復讐物語らしいんだけど、ロミジュリと違うのはすべて実話だということ。
ペドロ1世の棺。装飾がえげつない。
こちらは、イネス・デ・カストロの棺。
教会の装飾がシンプルで厳かだからこそ、棺の装飾がとても映える。
王室パンテオン。
1782年に完成した、ポルトガル初のネオ・ゴシック建築。
王の広間。修道院創設の物語がアズレージョで描かれている。
バスの時間が迫っているから、駆け足になっちゃったけど……
ここまで来てよかったわ。
ま、間に合った……!
アルコバサのバスターミナルで、バターリャ行きのチケットをGET(€3.6=約510円)
バターリャのバス停に到着。30分くらいで着いたと思う。
ここはバスターミナルではなく、ただのバス停です。
こちらが、バターリャ修道院。
もうマジで、見た目が好みだった。ポルトガルに来て、一番興奮したわ。
"バターリャ"とは、「戦い」という意味。
1385年、攻めてきたカスティーリャ軍との戦いで、ジョアン1世が率いるポルトガル軍が勝利。この戦いは、スペインからポルトガルの独立を守る大事な一戦だった。
勝利したジョアン1世は、聖母マリアに感謝を捧げ、修道院を建立。ポルトガルのゴシック・マヌエル様式を代表する建築が出来上がった。
※ジョアン1世…在位1385~1433年。ポルトガル王国アヴィス王朝の創始者。エンリケ航海王子の父にあたる。ポルトガルの全盛期の基礎を築いたことから、「大王」と呼ばれている。
入り口のアーチの装飾が、すごい。
ここまでくると、狂気的なものを感じる。
あれかな。日本で言う、三十三間堂みたいなもんなのかね?(たぶん違う)
入るとすぐに、教会だった。
ステンドグラスによって、柱が色とりどりに輝いている。とてもきれいで幻想的だった。
チケットを購入して(€6=約850円)、まずは創設者の礼拝堂へ。
ジョアン1世の家族の墓所で、15世紀に造られた。
中央は、ジョアン1世とその王妃の棺。
写真じゃ伝わりにくいけど、ステンドガラスが本当に良い仕事をしている。
光の入り方とか、緻密に計算されているんだろうね。
なんかもう、この空間にいるだけで幸せな気分だわ。
ジョアン1世の回廊。
リスボンのジェロニモス修道院を手掛けた建築家が手を加えたらしく、マヌエル様式の装飾が特徴。
無名戦士の墓。ここは軍人さんが見張っていた。
第一次世界大戦とアフリカの植民地争いで命を落とした兵士さんたちの墓らしい。
建築的には、この部屋には柱がひとつもなく、交差リブヴォールトによって支えられているのが見所。
博物館もあった。
全部軍事関係で、展示内容はよく分からなかったけど。
アフォンソ5世の回廊。こちらはゴシック様式で、15世紀に造られた。
未完の礼拝堂。
100年ほど工事が続けられていたのだが、未完のまま工事が終わってしまったのだという。
設計上のミスや、建築家たちがジェロニモス修道院の建設のためにリスボンへ行ってしまった、などの説があるが、確かな理由は分かっていない。
門の装飾が、特に緻密ですごかった。
未完で終わってしまったのが、もったいない。
このリブヴォールト の装飾も、すごくないか?
数多くの見どころがあるポルトガルの中でも、バターリャ修道院は間違いなく、強烈に印象に残った場所だった。
実はもうひとつ、トマールという街にも世界遺産に登録されているキリスト教修道院があるのだけれど……少し離れた場所にあって不便だったので、行くのやめたんだよね。
いつかトマールの修道院も訪れてみて、違いを比べて楽しみたいなぁ。
バスの時間まで、クッキーで腹を満たす。
バターリャ修道院を眺めながら食べるクッキーは、格別だった。
そういえば、修道院に入る時に、入り口が分からなくてツーリストオフィスで尋ねたんだけど……
対応、めっちゃ親切だったわ。どこから来たのって言われて、日本って答えたら「アリガト!」だってさ。
私、普段はあまり観光案内所を利用しないのよね。信用できないイメージがあるというか……。(偏見だけど)
でも、リスボンのツーリストオフィスでリスボアカードを買った時も思ったけど、ポルトガルは観光案内所の対応がしっかりしてる。
説明は丁寧だし、英語は堪能だし、愛想もいいしね。
バターリャのバス停から、レイリア行きのバスに乗る。
料金は、乗る時に運転手さんに払いました。(€2.4=約340円)
宿に戻って夕飯を食べていると、レセプションの女性が話しかけてきた。
日本をはじめ、アジアの文化に興味があるんだって。「いつか日本に行ってみたいの」、と熱弁された。
彼女が日本に興味を持ったきっかけは、やっぱりアニメ。アニメの影響力って、本当にすごいな。
こういう時に話についていけるから、アニメを嗜んでおいてよかったと思うよ。
いつか夢を叶えて、日本に来てくれるといいな。
※ 為替レートは、当時のもの。1円単位は丸めています。
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