*****2023.1.11(水)*****
シエラ・ネバダ山脈の麓の平野に位置するグラナダ。1236年にコルドバがキリスト教徒に奪回されてからは、ナスル朝グラナダ王国の首都となり、イベリア半島におけるイスラム最後の砦として繁栄を極めた。スペイン統一以降、イスラム教徒は追放されたが、アラブ様式は破壊されることなくキリスト教文化に接ぎ木された。「グラナダのアルハンブラ宮殿、ヘレラリーフェ離宮、アルバイシン地区」は世界遺産にも登録されている。
(参考文献:地球の歩き方)
人生で一度は必ず訪れたかった街、グラナダ。
気合を入れて宿を出ましたが……天気が悪い。
霧雨が降ってるし、非常に寒い。
スペインに来てから、街を歩いていると宝くじ屋をよく見かけるのよね。
グラナダの中心地は、街並みがとてもきれい。
天気が回復することを祈りつつ、先にカテドラルと王室礼拝堂を見て回ります。
まずは、王室礼拝堂へ(5€=約700円)。
グラナダをイスラム教徒から奪回したカトリック両王(カスティーリャ女王イザベル1世と、アラゴン王フェルナンド2世)の遺体が安置されている場所。
この二人の結婚により、カスティーリャとアラゴンが統合してスペイン王国が成立したので、カトリック両王はスペインの歴史を語るには外せない人物。
この建物は1521年の完成で、隣のカテドラルよりも古いらしい。
中は写真撮影NGでしたが……
大理石でできた墓の彫刻っていうのかな、美しかった。
地下の棺が安置されている部屋も見学できて、中はとても厳かな雰囲気でした。
あと、中世時代っぽい雰囲気の宗教絵画もたくさん展示してありました。
次は、カテドラル。もう、デカすぎて写真に収まらん。
グラナダ陥落後に、モスク跡に建設された大聖堂。
プラテレスコ様式という、イタリア・ルネサンスをベースにしながらも、アラブ的なムデハル様式の要素などが見られるスペイン・ルネサンスの建築。
カテドラルも王室礼拝堂も、壁に何か書いてあるのよね。
これって、落書き? それとも当時からあったものなのかな?
こういう装飾、めっちゃ好み。
入場料は、5€(=約700円)。
チケット買うときに説明されて初めて知ったけど、チケットのレシートにWi-Fiパスワードが書いてあって、ネットに繋いでオーディオアプリをダウンロードできるんだってさ。
王室礼拝堂もマラガのカテドラルも、アプリダウンロードのQRコードが書いてあることには気がついていたけれど。「SIM買ってないからダウンロードできないじゃん!」って思ってたんよ。
Wi-Fi通ってるのは気づかなかったわ。まったく、快適に観光ができるようになったもんだ。
言葉が出ない。ただ、ただ、美しい。
とにかく、中央のドームが圧巻だったね。
絵画もたくさん並んでたし、バルコニー的なものが何段か重なった造りになってるのも、面白かった。
カテドラルを出たところで、おばちゃんにハーブ?みたいな葉っぱを差し出された。
怪しいからシカトしたけど、あの葉っぱは何だったんだろう。
天気が回復しない。
寒すぎて体が冷えたので、ここで一旦宿に帰りました。
昼食は、スーパーで買ったツナのパイ(€1.25=約175円)。
ここで、イタリア人のユーリという男性と知り合いました。
”ユーリ”っていう名前は、ロシアの名前なんだって。親がロシア映画好きだったらしい。
イタリア出身だけど、スペインのマラガに長いこと住んでいる方で、グラナダには仕事の都合で滞在中なんだって。スペイン語も堪能でした。
スピリチュアルミュージック?が好きで、自分でギターを演奏して作曲しているらしく、彼が作った曲も聞かせてくれた。
彼はイタリアよりもスペインのほうが性に合っているらしく、将来はスペイン語で作曲して有名になりたいってさ。
彼の年齢は聞いていないけど、私よりもだいぶ年上なはず。それでも、こうして夢を追いながら異国のスペインで暮らしているの、とてもかっこいい。
彼が飲んでいたのは、なんとアクエリアス。まさか、スペインにも存在するとは。
「日本にもあるよ」って言ったら、ユーリ驚いてた。イタリアには無いらしい。
味見したけど、味は日本のアクエリアスと変わらない。飲みやすかった。
午後になって天気が回復してきたので、今度はアルバイシン地区を目指す。
この辺は、モロッコ料理の店が多かったな。値段高かったけど。
坂道を登っていくと、街並みが白くなってきた。
アルバイシン地区は、11世紀頃にイスラム教徒によって築かれた、グラナダ最古の街並みが広がるエリア。世界遺産に登録されているエリアでもある。
石畳の階段が続く。
坂道を登り、ようやくたどり着いたサン・ニコラス展望台。
そしてついに、あの景色とご対面……!
アルハンブラ宮殿! お前を拝むために、ここまでやってきたんだよ。
きっとあれが、シエラ・ネバダ山脈だよね。きれいに雪かぶってる。
ちょっと霞んでるけど、なんとか天気が回復してくれてよかったよ。
ギターを弾いている人もいて、雰囲気も最高でした。
私がこの場所に来たかった理由。それは、サンホラの「聖戦のイベリア」を聴くため!
って言って、一体どれだけの方に理解してもらえるのだろうか……。
私は昔からSound Horizonという音楽ユニットが好きで、中でも「聖戦のイベリア」がお気に入り。
”レコンキスタ”という単語を知ったのも、世界史に興味を持ったきっかけも、「聖戦のイベリア」だった。
アルハンブラ宮殿を望みながら聴く「聖戦のイベリア」は、格別だったよ。
3曲とも良い曲なので、皆さんもぜひ聴いてみてください。
せっかくなので、サン・クリストバル展望台にも行ってみる。
だいぶ霞んでたけど、カテドラルなどがあるグラナダの中心地が一望できた。
街中なのに、城壁がしっかり残っているんだよね。すごい。
「聖戦のイベリア」の中に、”石畳の緋き悪魔”という曲がありまして。
なんでタイトルに”石畳”ってわざわざ入れたんだろう、タイトルに入れるほど重要な言葉なんかね? って、ずっと疑問に思ってたわけですよ。
グラナダを訪れて、ようやく疑問が晴れました。
この街、どこに行っても石畳が続いている。車が走る道路も、ご覧の通り。
確かに、この石畳は強く印象に残る景色だわ。
ふと、モロッコのティトゥアンを思い出す。
ティトゥアンが"モロッコのアンダルシア"と呼ばれていたのは、きっとこの白い街の景色に似ていたからなんだよね。
参考
アルバイシン地区、どこ歩いても雰囲気満点だった。
本当、来てよかった。
工事中の道があったのだけれど……
石が山積みになってた。これ、石畳を剥がしたあとの石なのかね。
この石畳、水道管とか整備するのも大変そう。
りんご飴が海外にも存在することを、初めて知った。
帰り際、宿のそばで偶然にも、ユーリと遭遇。
彼はこれから、目の下のクマをとるエステ的なものに行くらしいのだが、1時間ほど暇らしく……。
流れで、一緒にカフェに立ち寄ることに。
彼は、イタリアンワインの卸業(レストラン向けにワインを売る)をしているらしく、これから3ヶ月はグラナダに住んで仕事するんだって。
EU圏の人たちは、EU圏内ではどの国でも自由に働いたり滞在できるらしく、羨ましいかぎり。IDを見せてくれて、あと2年経てば国籍をスペインに変えることもできるって話してた。
大抵、ホステルで出会うのは旅人ばかりだから、現地に住んで仕事している人と知り合って話ができたのは、とても貴重な経験だったな。
ちなみに、コーヒーはユーリが奢ってくれました。
さすが、やっぱイタリア人男はかっこいい。
明日は、アルハンブラ宮殿に行きます!
※ 為替レートは、当時のもの。1円単位は丸めています。
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