*****2023.3.31(木)*****

Google Maps より
今日は、アルバニアとの国境近くにあるウルツィニ(Ulcinj)という街に行ってみます。
朝7時半、ブドヴァ・バスターミナル。
ウルツィニ行きのチケットを、€8(=約1,180円)で購入。
この区間のバスは、ぼろいベンツのミニバスだった。
9:40頃に、ウルツィニのバスターミナルに到着。約2時間のバスライドだった。
さっそく、ウルツィニ観光に出かけます!
モンテネグロ最南端の街、ウルツィニ。中世までは、アドリア海における海賊の本拠地として有名だった。中世セルビア王国やヴェネツィア共和国に支配された後、オスマン帝国の支配下で数々のモスク建てられた。今は、モンテネグロのアルバニア人コミュニティの中心となっている。
(参考文献:Wikipedia)
ウルツィニの街、けっこう栄えている。
歩いていて、すぐに目に留まったのがアルバニア国旗。
15km先は、もうアルバニアだもんな。
ウルツィニの街、モスクが多い。このイスラムの雰囲気、久しぶりで新鮮。
そういえば、細いミナレットが付随されたモスクは初めて見た。モロッコでは、どこも角柱?の形をしたモスクばかりだったからね。
地域によるモスク建築の違いについては、今度時間が取れたらゆっくり調べてみたい。
あの要塞みたいなのが、ウルツィニの旧市街。
モスクもあれば、キリスト教の教会もある。
なんだか、とても変な感じ。
ここから旧市街に入ってみる。
旧市街のミュージアム。
入ってみたかったんだけど、閉まってて誰もいなかった。残念。
こういう手洗い場?があるところは、イスラム圏っぽいなと思う。
メインの通りを切り取ると、なかなかおしゃれな路地だと思うじゃん?
この街、めっちゃ廃墟多い。
レストランの看板。まさか、こんなところでポーランド語に出会うとは思わなかった。
看板に書かれた言語からも、この街を訪れる旅行者層が分かって面白い。
しかし、人がいない。
オフシーズンだからだと思うけど、レストランも全く開いていない。この街、大丈夫か?
店員も客もおらず、静寂に包まれたレストラン街。
寂れたリゾート感が気に入った。
旧市街自体も、階段が多くて高低差があって、城塞建築っぽかったのも◎。
ウルツィニの旧市街、けっこう好き。
こうして街の景色を見ると、ミナレットがいくつも建っているのが良くわかるね。
ここ、ヨーロッパだよな?
旧市街自体はとても小さくて、わりとすぐに見終わってしまった。
やることもないので、海岸線を歩く。
モンテネグロ語・アルバニア語・ロシア語のメニュー。
もはや、英語は書かれていない。
その辺にあった店で、ブレク(Burek)を買ってみた。€1.7(=約250円)。
ブレクは、バルカン半島で広く食べられているミートパイみたいな料理。美味かった。意外とボリュームたっぷりで、お腹いっぱいになっちゃったよ。
歩いていたら突然、小学生であろう子供から「こんにちは!」と日本語で挨拶された。
まず、一瞬で中国人ではなく”日本人”と判断されたことに驚いた。そして、カタコトの「コニチワ」ではなく、ちゃんと日本人らしい自然な「こんにちは」だったことにも驚いた。
彼、挨拶だけして颯爽と去っていったけど。思わず二度見してしまったよ。
あんな子供でも、日本語を知ってるんだよなぁ。私、モンテネグロのことは旅行の計画を立てるまで存在すら認識していなかったのに。
日本という国の認知度の高さは、マジで誇るべきだと思う。そして、これだけ世界中の人々に認識されている国を築いてきた先人の日本人たちに感謝。
ハラルフードのレストラン。
街を歩いていて、とても疑問だったのだけれど……この街の人は、どれくらいの割合の人がイスラム教徒なんだろうね。ヒジャブを被った女性を見かけたのは、二人だけだった。
アルバニアでは、7割がムスリムみたい。他のイスラム圏と比べたらそれほど信仰が厳格でないだけで、ウルツィニですれ違った人は皆ムスリムだったのかな?
私が思ったこと、正直に書くよ。
「白人」という言葉もあまり使いたくないけど、あえて使う。
今まで私は、「ヨーロッパの白人=キリスト教徒」だと思っていた。
もちろん、キリスト教の中にはプロテスタントやカトリック、正教会、と信仰の違いがあることは知っていたけど。ざっくり、「ヨーロッパの白人はキリスト教を信仰している(か、もしくは特にどの宗教も信仰していない)」という偏見を持っていたのよね。
でも、初めてヒジャブを被った白人とすれ違って、衝撃を受けた。イスラム教を信仰する白人も、ヨーロッパには沢山いるんだということを初めて知った。
「ヨーロッパ=キリスト教圏」という固定概念が崩れ去った瞬間だったな。そして、初めて自分がヨーロッパの人々に対して「彼らはキリスト教徒だ」という偏見を持っていたことを自覚した。
ヨーロッパにはイスラム社会があって、イスラム教を信仰する人々がいる。それも移民ではなく、ヨーロッパの土地に根付いた人々がイスラム教を信仰している。
その事実を知ることができたことは、バルカン半島旅で得られた最も大きな収穫かもしれない。
なぜ「ヨーロッパ=キリスト教圏」と思い込んでいたんだろう? と、色々考えてみたんだけど……
個人的に、2015年に東欧を旅した時の経験が大きいんだろうなぁ、と思った。
その当時は、ISISが何かと騒がれていた時代で。私が東欧を旅行していた時に、ちょうどパリで同時多発テロが起きたのよね。
シリアなど中東からの難民がヨーロッパに流れてくる中で、イスラム圏からの移民に対する不安や嫌悪感が高まっていた時期だった。チェコのプラハを歩いた時は、モスクにバッテンをした旗を掲げた人々がデモをしている姿を目撃したりもしたのよね。
だから、「ヨーロッパではイスラム教はそれほど快く受け入れられていない。キリスト教VSイスラム教という対立軸がある」という先入観が、私の頭の中で出来上がってしまったのだと思う。
参考

2015年11月、チェコのプラハにて遭遇したデモの集会。モスクにバッテンがついた旗を掲げていた。
というか、世界史を勉強していても、ヨーロッパ史って長いこと「キリスト教(西)VSイスラム教(東)」の対立だったりするじゃない。
「ヨーロッパ=キリスト教圏」と思い込んでいたのは、きっと私だけじゃないよね?
ヒジャブを被った白人女性とすれ違った。たったそれだけの些細な出来事なんだけど。
私の知らなかった世界の扉が開いて、世界が何倍も広く見えるようになった気がするな。
そんなことを考えながら、バスターミナルのカフェでコーヒー(€1.7=約250円)を飲みつつ、次のバスまで時間を潰したよ。
15:16発のブドヴァ行きに乗車。
まっすぐ宿まで帰りました。
明日は、ツェティニェに日帰りで行ってみます!
※ 為替レートは、当時のもの。1円単位は丸めています。
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