*****2023.4.1(土)*****
今日は、ツェティニェ(Cetinje)という街に日帰りで行ってみます。
今日は、朝から土砂降り。
でも、じっとしているのも時間がもったいないので、観光に出かけます。
ブドヴァからツェティニェまで、€4(=約600円)。
9:25発のバスに乗車。
ブドヴァからツェティニェまでは山道を登っていくんだけど……霧が凄かった!
マジで、前も横も何も見えなくて。山道だから、バスが走る道路のすぐ横は高い崖だし。落ちそうで怖かった。
運転手さんがちゃんと鈍行で安全運転してくれたから良かったけど。ヒヤッとしたなぁ……。
でもツェティニェに着いたら、すっかり雨が上がって霧も晴れていた。
山の天気は、よくわからんな。
ツェティニェは、岩山が連なるロヴチェン国立公園の麓にある人口わずか1万5000人ほどの小都市。1946年にチトーグラード(現在のポドゴリツァ)に首都が移されるまでの約500年間、モンテネグロの首都だった。モンテネグロは1918年までは独立国であったことから、街には様々な国旧在外公館の建物が並び、旧王宮を利用した博物館などもある。
(参考文献:地球の歩き方)
15世紀から約500年もの間、モンテネグロの首都だったツェティニェ。
長いことセルビア正教会のツェティニェ主教が統治していたみたいなので、修道院や教会が多く残っている。
この通りが、かつての大使館通りみたいな場所だと思う。
オスマン帝国から完全に独立を果たし、モンテネグロ王国として国際的にも認められるようになった19世紀以降は、多くの国々がツェティニェに大使館を設置した。
フランス大使館。1909〜1910年にかけて建てられた。
ツェティニェ修道院。
オスマン帝国に度々壊されており、現在の建物は18世紀に建てられたもの。
いくつか聖遺物も収められていて、巡礼者が訪れるのだそう。
中は撮影禁止だったから、写真はないけど……フレスコ画がある部屋と、お祈りする部屋をちょこっと覗いてきた。
正直、ここがモンテネグロにおける政治的・宗教的中心地だったとは思えないくらい、とてもこぢんまりとした修道院だった。
修道院のそばの山の上にある建物、わかるかな?
あれは、ダニーロ1世という国王の墓。
1851年に、それまでの主教による政治(神権政治)を廃止して、自ら国王となってモンテネグロを王国にして、近代化を推し進めようとした人。結局、国王になる前に暗殺されたみたいだけど。
この辺りの時代から憲法が制定されたりして、モンテネグロは近代化への道を歩むことになった。
昔の修道院跡に建てられたCourt Church。
これは、15世紀にツェティニェを首都に定めたイヴァン・ツルノイェヴィチの像。
モンテネグロ国立博物館。
ここ入ってみたかったんだけどね。土日は休みだった。
この通りが、店が多く連なるツェティニェのメインストリートなはずなんだけど……人がいない。あまりにも寂しすぎる。
これは、英国大使館。
ツェティニェの街には、かつて大使館や迎賓館として使われたんだろうなぁ……という見た目の建物が多く残っていた。
建物の雰囲気、日本の明治時代の洋館に似てる気がする。
モンテネグロが国として認められ、各国の大使館が建てられた時期は、日本の明治期と重なるよね。
モンテネグロが神権政治を捨てて近代化に舵を切ったように、日本もこの時代、明治維新を経験している。この時代は、日本だけでなく世界中が「列強に追いつけ!」みたいな雰囲気だったんだろうな。
世の中の仕組みやあり方が大きく変わったこの時代の空気感を、一度でいいいから味わってみたい。今とは比べものにもならない迅速なスピードで、日々生活や情報が目まぐるしく変わっていったんだろうな。
帰りに、ふと見つけたパン屋さんに立ち寄ってみた。
チーズとハムが挟まったパンを、€0.8(=約120円)で購入。
店のおばちゃんには英語が通じなかったけど、「ドバルダン」「フヴァーラ」って挨拶をしたら、とても嬉しそうにしてくれた。
バルカン半島の人たち、みんな体格良くてデカいし、すれ違ってもニコっとしてくれないから、「怖いなぁ」ってビビってたんだけど。
ちゃんと向き合って挨拶したら、返事してくれたり、優しくされることが増えてきた。モンテネグロの人たちも、優しいじゃん。人は見かけで判断しちゃいけないね。
やっぱり、挨拶って大事。挨拶すると、一瞬で相手との距離感がぐっと近づく。
ツェティニェ。かつて首都だったとは思えない、とても小さな街だったけど。
モンテネグロの歴史と日本の歴史。地理的にも遠く離れているし、歩んできた歴史も全く違う。でも案外、通ずる部分もあるのかもな。
そんな風に思い、この国に親しみが湧いた1日でした。
明日は、コトルに移動します。
※ 為替レートは、当時のもの。1円単位は丸めています。
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