*****2023.3.27(日)*****
新たな国に入ったことだし、さっそくポドゴリツァ観光!と行きたいところだったが……
朝から雷がゴロゴロ。天気が悪い。
せっかく気分新たにバルカン・東欧旅をスタートしたのに、幸先が悪いな。
というわけで、ここでモンテネグロの概要についてまとめておきます。
モンテネグロの基礎データ
- 国名:モンテネグロ
- 公用語:モンテネグロ語(※1)
- 人口:約63万人
- 独立年:2006年
- 通貨:ユーロ
- 政体:共和制、議院内閣制
- 民族構成:モンテネグロ人 45%、セルビア人29%、その他(※2)
- 宗教:正教会72%、イスラム教20%、カトリック3.4%、その他
- EU非加盟
(情報源:Wikipedia)
※クロアチア、セルビア、モンテネグロ、ボスニア・ヘルツェゴビナでは、ほぼ同じ言語が話されている。元は”セルビア・クロアチア語”と呼ばれる言語だったが、旧ユーゴスラビアの解体とともに別言語と主張されるようになった。なお、アルファベットとキリル文字の2つの表記方法がある。
※モンテネグロ人がセルビア人とは別の民族であるかどうかについては、しばしば論争になるらしい。モンテネグロ人の多数は正教会を信仰し、セルビア人と近しい。
モンテネグロは、言語的、宗教的、文化的にもセルビアとの関係が深いことがポイント。
ユーゴスラビア紛争では、周辺国が次々と独立を試みる中、モンテネグロはセルビア側につき、最後までユーゴスラビアから離脱しなかった。
その後、コソボ問題を経てモンテネグロでも独立の機運が高まるものの、ユーゴスラビアの名が消滅した後も、2006年まではセルビア・モンテネグロという形でゆるやかな連合国家の形を取り続けていたのよね。
モンテネグロ内では、独立すれば早期にEUに加盟できて経済も潤うという独立賛成派と、人口が少ないため経済的な自立が難しく、セルビアとの連合を続けるべきだという反対派で、意見が割れていたみたい。
そしてついに、2006年の住民投票で、賛成55.5%という僅差で独立派が勝利。モンテネグロはセルビアとの連合を解消し、独立国家としての道を歩むことになった。
モンテネグロは、昔から正教会の府主教が置かれ、オスマン帝国の支配下にありながらも正教会の主教による自治が認められていたらしい。
意外にも、モンテネグロの歴史は長い。宗教的にも文化的にも、とても面白そう。
雨が止んだので、少しだけポドゴリツァの街を歩いてみる。
なんというか、東の匂いがぷんぷん。とても新鮮。
でも、すぐに雨が降ってきてしまったので、スーパーに駆け込んだ。
モンテネグロ、思っていたよりも物価は安くない。
どの旅ブログにも、モンテネグロの物価は安いって書いてあったのに……やっぱ、ユーロ圏だからかな。
特に、野菜の値段が高かった。バナナが€1.99/kg、カット野菜も€1.99、と西ヨーロッパよりも全然高い。しかも、野菜はちっとも新鮮じゃないし。
そして、他のヨーロッパ諸国からの輸入品が多かった。イタリアやクロアチアで見かけたお菓子がたくさん。輸入品は、基本的には輸入元よりも安くなることはないだろうしなぁ。
うーん、モンテネグロでは何を主食にしよう?
この旅で初めてトライしてみる、飲むヨーグルト。
味は、まんまヨーグルトだった。普通のヨーグルトを、もっと液体にした感じ。
ポドゴリツァで滞在した宿で、日本人の男性バックパッカーに出会った。
2ヶ月半ほど旅を続けている、私よりも少しだけ若い社会人の方だった。
世間話をする中で、話題はスペインのマドリードの話へ。
彼「マドリード、あんま見るところなかったっすよね」
私「私は、ゲルニカを見に行ったよ」
彼「何ですか、それ?」
思いもよらぬ反応に、私は唖然としてしまった。
ググって写真を見せたら、「あー、あれか!」と分かってもらえたが……正直、とても困惑。ゲルニカって教科書にも載ってるし、有名だよね?
続いて、フランスでどこを回ったかという話になり……
私「南仏で、ローマ遺跡を見てきたよ。ポン・デュ・ガールとか」
彼「へえ、フランスにもローマ遺跡ってあるんですね」
私「なんなら、モロッコにもあったよ」
彼「えぇ、ローマ帝国ってそんなにデカかったんですか!」
うーん、マジか。
なんだか話が噛み合わないなぁと思う瞬間が多くて、とても複雑な気持ちになった。
まぁ、私がマニアックな旅をしているのがいけないんだけどさ。ローマ帝国やゲルニカって、学校で習うレベルの教養だよね?
言葉には出さなかったけどさ……内心、「歴史を知らずに旅をして、彼は旅先で何を見ているのだろう?」と疑問に思った。
もうひとつ。彼との会話で気になったことがあって。
それは、私の荷物の量を見て、彼が言ったコメント。
彼「荷物の量、多くないっすか? いったい何が入ってるんすか? もっと減らせますよ」
本当に何気ない一言だったし、悪気はなかったと思うけど。ちょっとカチンときた。
そして、自分の荷物に対して否定的な発言をされただけで、こんなにも不快な気分になるんだなってことに気づき、とても驚いた。
考えてみたんだけど……旅行の荷物って、自分の性格や考え方が露骨に表れる部分だと思うのよ。
だから、まるで自分の性格や内面を批判されているような気がして、イラっとしちゃったんだと思う。
旅に出る前に、私も色々と調べたよ。
ほとんどのサイトに、「荷物は少ないほうがいい!」と書かれていたし、そのほうが旅をしやすいことは理解している。
でもさ、荷物を減らすことで生活の質が下がってしまったら、元も子もないよね。長期間の旅だとなおさら。日々の生活が心豊かになるために必要だと判断したら、自己責任で持っていく。
だって、旅の荷物は旅中の生活を心豊かに過ごすための道具なんだもん。
何が必要で不必要か、その価値観は人によって違うから、他人からどうこう言われる筋合いはないわけで。
私の荷物を見て、彼は「荷物が多い」と言った。
でも、旅中に出会った人の中には、「これほどの長期旅行で、それだけの荷物量に収まっているのはすごい。パッキング上手いね」と褒めてくれた方もいた。
やっぱり、人によって見方は違うんだよね。
とても些細なことだけど、彼との会話で感じた違和感は、私の中では大きな気づきだった。
そして、私は肝に命じる。人の旅についてあれやこれやと意見を押し付けるのはやめよう、と。
旅先で何を見るか、何をするか、何を持ち歩くかは、個人の自由。
私は、私の基準で行きたいところに行くし、見たいものを見るし、食べたいものを食べるし、買いたいものを買う。自分の旅行と人の旅行を比較して考えない。
そして、人の旅行には「こうすべき」とは言わず、あくまでひとつの選択肢としてのアドバイスに留めることにしよう。
どんよりとした天気のせいもあって、なんとなーくモヤっとした1日でした。
明日は、本格的にポドゴリツァ観光するよ!
※ 為替レートは、当時のもの。1円単位は丸めています。
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