2023年3月に、クロアチアを12日間旅行しました。
旅する中で感じたクロアチアのこと、特に物価や治安、街間の移動や交通について、宿や食事、その他気づいたことを書き留めておきます。
あくまで私の所感なので、ご了承を。
目次
クロアチアの旅ルート
私のクロアチアの旅ルートは、こんな感じ。
スロベニアのリュブリャナから、バスでザグレブに入りました。その後、ザダル、シベニク、スプリト、とアドリア海沿いの主要都市に立ち寄りつつ、最後はドゥブロヴニクへ。ドゥブロヴニクから、モンテネグロのポドゴリツァへ抜けました。
本当は、ポレチュにも行きたかったのですが……オフシーズンのせいか、バスの本数が少なかったのよね。不便だったことと、宿がそれほど安くなかったことから、ポレチュは旅のルートから外しました。
自然はそれほど興味ないので、プリトヴィツェ湖群国立公園にも行きませんでした。
クロアチアに対する印象
一言で言えば、ザ・リゾートの国。
どの街を訪れても美しいビーチや港があって、高級そうなクルーズ船が停泊している。海沿いにはレストランやカフェが軒を連ね、有名な観光スポットは常に多くの人々で溢れている。
リゾートでの過ごし方に慣れていない私は、少し戸惑いました。海に行っても、別に泳ぐわけでもないし。ぶっちゃけ、やることがなくて困るのよね。
天気が良かったのに、ホステルに引きこもっちゃった日もあったし。誰か、リゾートの楽しみ方を教えてくれ!
スロベニアからクロアチア入りしたので、挨拶がスロベニア語と同じだったことには驚きました。
後に知ったことですが、旧ユーゴスラビア諸国では、今でもほぼ同じ言語が使われているそうです。言語からも歴史的な背景が垣間見えて、非常に興味深かった。
それにしても、クロアチアがわずか30年前に紛争があった場所だとは、とても信じられなかったな。どこに行っても街並みや景色が素敵すぎて、旧ユーゴスラビア時代とユーゴスラビア紛争の面影は全くなかったよね。
でもきっと、旅中にすれ違った人々の中には、今とは全く異なるクロアチアの時代を生きてきた人もいるわけで。観光しながら、とても不思議な気分でした。
クロアチアで印象に残った街や場所
クロアチア、どこに行っても景色が美しくて、素敵な国だったけれど。
やっぱり、私はリゾート地が基本的に苦手なのかも。正直、あまり印象に残らなかった。
そんな中で、特に強烈なインパクトがあったのが、ドゥブロヴニク! ドゥブロヴニクは一生に一度は訪れる場所だ、と素直に感じました。
クロアチアで印象に残った場所をピックアップするとしたら、次の3都市かな。
ザダル
オフシーズンだったため、観光客がほぼおらず。石畳の白く眩しい街並みを、のんびり独り占めしながら散歩できました。
世界遺産に登録されている城壁や、街の所々に垣間見えるヴェネツィアの影響を探し歩くのが面白かったな。
ザダルは意外にも都会で、大規模なスーパーなど、生活に必要なものは全部揃っていました。少し歩けば、美しいビーチもあるし。長期滞在したり、住んでみたら最高なんだろうなぁ、と思った場所。
≫ ザダルの旅行記:【Day95】ザダルの旧市街を観光!ヴェネツィア共和国の稜堡を散歩
シベニク
ザダルと同じで、観光客がほぼおらず。街自体がとても静かで落ち着いており、散歩が楽しかった。
ザダルやスプリトに比べたら街の規模は小さいけど、地元の人たちが生活している雰囲気がよく伝わってきました。
船の上で網を引き上げている漁師さんを眺めながら、海沿いでぼーっと過ごした思い出。あと、夕日がとても綺麗でした。
≫ シベニクの旅行記:【Day96】中世の街並みが残るシベニク観光!世界遺産の聖ヤコブ大聖堂を見学したよ
ドゥブロヴニク
訪れる前は、「日本人が多い定番観光地だしなぁ。マイナースポットばかり巡っている私が楽しめる場所だろうか?」、とそれほど期待していなかったのですが……
ドゥブロヴニク、マジで最高だったよ。
旧市街を覆う城壁を見た瞬間、「すごい」と口から勝手に感嘆が漏れていました。実際に城壁を目の前にして、ようやく皆がドゥブロヴニクを訪れる理由を理解したよ。
私は城や城塞建築が好きなので、城壁を一周。そして、ゲームオブスローンズのロケ地巡りをしました。楽しかったなぁ。
街並みが好きな人は旧市街の路地を散策すればいいし、博物館などの見どころも多い。カフェやレストランもある。夏場はフェリーに乗って、ロクルム島に足を伸ばしてもいいし。近くのビーチでのんびり過ごすのも良し。
ドゥブロヴニクは、エンターテイメントがとにかく多い。まるで、テーマパークのような雰囲気でした。ドゥブロヴニクを訪れた人の誰もが、何かしらの楽しみを見つけられる街だと思います。
≫ ドゥブロヴニクの旅行記:【Day102-1】ドゥブロヴニク観光1日目。城壁一周とゲーム・オブ・スローンズのロケ地巡り!
クロアチアの物価について
事前の下調べの印象で、クロアチアの物価は安いと思っていましたが……
2023年1月にユーロを導入した影響もあってか、言うほどクロアチアの物価は安くないと感じました。感覚的には、イタリアやスロベニアとほぼ同じ。よく探せば安い製品も見つかる、といった程度。
カット野菜が高かった。イタリアでは1袋€1で売られていたのに、クロアチアでは€1.2〜€1.5くらいしました。
バナナ1kg、€1.46。パン1斤、€1.2。今まで旅してきた西ヨーロッパ諸国と、それほど物価水準は変わらないかな。
お菓子も、全体的に高かった気がします。今までの国では、スーパーでよく探せば€1以下で買えるお菓子もありましたが……クロアチアでは、少なくとも€1以上するお菓子がほとんどでした。
逆に、クロアチアを旅していて安いと感じたのは、街中を走る公共交通機関の運賃です。
ザグレブのトラムが、1回€0.53だったことに驚きました。街中を走る公共バスなどの値段も、総じて安かったです。
クロアチアの治安について
クロアチアの治安は、悪くはないと思います。
というか、シベニクやザダルなど比較的小さな都市のオフシーズンは、そもそも人が少ないです。とても穏やかで、落ち着いていました。
スプリトやドゥブロヴニク、ザグレブなどの大きな都市も、滞在中に危ないなと思うことはありませんでした。
ただ、やっぱり変な人はどこにでもいます。一人で椅子に座って鼻歌歌ってる、浮浪者っぽい人とかね。でも、彼らが私に近づいてくることは一度もなかったので、私は別に気になりませんでした。
ちなみに、今まで旅行していた西ヨーロッパと比べて、すれ違うアジア人の数はかなり減ります。(オフシーズンだったからかもしれませんが……)
歩きながら、「自分、けっこう目立ってるかもしれん」と感じる場面が増えました。
この点については、気づきの項で後述します。
(なお、ドゥブロヴニクだけは日本人もアジア人も多かったです。)
街間の移動について
クロアチア内の長距離移動は、すべてバスを利用しました。列車は一度も利用していません。
時刻表の検索やチケット予約で利用したサイトは、下記の3つ。
この3つのサイトを比較して、最も安い料金のバスを利用していました。
Flixbusなど、早めに予約すれば割安でチケットを購入できる会社もあるので、予定が決まった時点で早めにバスチケットを確保すると、旅費を抑えられます。
ちなみに、クロアチアはFlixbusでも、きちんとバスターミナルに停車してくれます。(イタリアやフランスは、メインのバスターミナルから少し離れたバス停に停車することが多かった。)
クロアチア国内の移動は、Flixbusが安くて便利だと思ったよ。
旅中に目立った遅延もなかったので、クロアチアのバスはわりと優秀だと感じました。
クロアチアの食事について
今までと相変わらず、毎日サンドウィッチ生活です。
あまり、これといって食べたいと思うお菓子や食べ物もなかったかな。
多分、レストランで食事すると1食€10は最低かかると思います。アメリカ人旅行客とも話しましたが、「クロアチアのレストランは高い」とぼやいていました。
お菓子は、ウエハースやクッキーが安かった。
今まで旅をしていた西ヨーロッパ諸国ではそれほど見かけなかった、上記写真のような個包装されていない箱入りのお菓子が目につくようになりました。お菓子のパッケージからも、「ちょっとだけ、アジアに近づいたのかな?」って思うよね。
クロアチアの宿について
総じて、とても快適。オフシーズンだったので、ザダルとシベニクのホステルは、ほぼ貸切状態でした。
強いて言うなら、 たぶん建物自体が夏に快適に過ごせるように造られているので、冬場は少し寒く感じるかも。私は3月に滞在しましたが、夜に肌寒いと感じる場面が多かったです。でも、どの宿も毛布を用意してくれていたので、それほど気にはなりませんでした。
おすすめの宿を3つ、挙げておきます。
ザダル:Sky Hostel
バスターミナルやスーパーマーケットから近くて、立地良し。ベッドもバスルームも清潔。バスルームは、男女別。
無料でタオルもついてきたし、狭いけど必要最低限のキッチンもある。部屋も広い。オーナーの方も優しくて、印象が良かった。
不満点を挙げるとすれば、ベッド元にライトがなかったことくらいかな。小さいけど、居心地の良いホステルでした。
シベニク:Hostel Sv. Lovre
キッチンと共用スペースが広くて良かった。バスルームは少し設備が古いけど、男女分かれていたし、きれいに掃除されていたと思う。
ベッドは綺麗で、ベッドライトもそれぞれ付いている。部屋にはエアコンもあったので、夏でも冬でも快適に過ごせるはず。
あと、屋上の眺めがとても良かった。アドリア海に沈む夕日が見られます。
なお、チェックインの時にリセプションの人が不在だったので、電話して呼びました。リセプションに常に人がいる訳ではありません。
宿の方の印象も、とても良かったよ。最終日は、チェックアウト後もバスの時間まで共有スペースで待たせてくれました。
スプリト:En Route Hostel
部屋も共用スペースもキッチンも空間が広く、快適でした。
ベッドにはカーテンやベッドライトがあり、プライベートを確保できるのが◎。部屋が広いので、荷物を広げてパッキングができます。ロッカーもあります。
バスルームも男女別に分かれていて、個数も十分。ちゃんと清潔に保たれていました。
バスターミナルから少し歩くけど、宿のすぐそばにスーパーがあるので、とても便利。
唯一不満点があるとすれば、朝8時頃までキッチンが閉まっていたことくらいかな。
その他、所感や気づきなど
クロアチアはハイシーズンに旅行すべし!
私は、オフシーズンにクロアチアを旅行したのですが……クロアチアの魅力を100%味わうなら、多少混んでいてもハイシーズンの観光をおすすめしたいです。
というのも、クロアチア観光の見どころの中には、アドリア海沿いに浮かぶ島々も多く……そういった島々へ向かうためのフェリーが、ハイシーズンにしか運行していないのよね。
冬はビーチで泳ぐこともできないし、オフシーズンはクロアチアで体験できるアクティビティも限られてしまいます。
さらには、場所によってはオフシーズンはバスの本数も少ないので、不便なことも多い。
こうした理由から、クロアチアの魅力を100%味わい尽くすなら、ハイシーズンのほうが良いな、と思った次第です。
なお、オフシーズンはオフシーズンで、美しいアドリア海の景色を独り占めできるという最高の特権もあるんだけどね。
アジア人が少ない!?
長いこと西ヨーロッパに滞在してからクロアチアに入ったので、とても驚いたのですが……
スペインやフランス、イタリアなどの西ヨーロッパ諸国と比べると、アジア人が非常に少ない。(ドゥブロヴニク以外)
スペインやフランス、イタリアでは、街中で中国語や韓国語などを耳にすることも多かったんだけどね。
クロアチアの街を歩いていて、聞こえてくる言葉はほぼクロアチア語(たぶん)。行き交う人々も、体格の良いクロアチア人ばかり(たぶん)。アジア人はほとんどいないし、中東やラテン系の方々も、クロアチアではほとんど見かけませんでした。
(でも、なぜかクロアチアでは、どの街でもアメリカ人観光客が異常に多かったのが謎だけど。)
旅をしながら、クロアチアは移民が少ない国なのかもなと思ったり。
ヨーロッパでは、移民・難民問題が深刻だという話をよく耳にするけれど……国によって、移民・難民の受け入れ状況や姿勢が全然違うのかもな、と。
詳しく調べたわけではないので、実際のところは分かりませんが……興味深いテーマなので、帰国したらヨーロッパの移民問題について調べてみようかな。
海が好きなら、クロアチアは最高だよ!
クロアチアの海は、マジで美しかった! アドリア海の海岸線を拝むだけでも、クロアチアに行く価値があると思う。
私は海での楽しみ方を知らないから、100%楽しめたわけじゃないけど。リゾート地が好きな方なら、とても気に入るはず。
通貨もユーロが導入されて、シェンゲン協定に加わったことだし。多くの旅行者にとっては、足を延ばしやすくなっただろうしね。
海が好きな方は、ぜひクロアチアを訪れてみてください。
以上、クロアチア旅行のメモと所感でした!
※ 為替レートは、記事を書いた時点(2023年3月)のものです。
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