2023年4月に、ボスニア・ヘルツェゴビナを旅行しました。
モスタルに滞在した際に、ブラガイ・ポチテリ・メジュゴリェの3つの観光地に個人で日帰り観光したのですが……
特にポチテリやメジュゴリェは、行き方を調べるために宿のオーナーに聞き込みしたり、バスターミナルに足を運んで時刻表を手に入れたり、色々と苦労しました。
でも結論から言うと、モスタル近郊の観光スポットに公共機関を使って個人で訪れることは可能です!
というわけで、モスタルから日帰りで行ける、モスタル近郊の観光地と行き方をまとめておきます。
この記事では、
- ブラガイ(Blagaj)
- ポチテリ(Počitelj)
- メジュゴリェ(Međugorje)
- クラビカの滝(Vodopad Kravica)
上記の4つの観光スポットの概要とアクセス方法を解説しています。
※2023年4月時点の情報です。最新情報は必ず現地でご確認ください。
目次
モスタルから日帰りで行ける観光地
モスタルからのデイトリップ先として有名なのが、ブラガイ、ポチテリ、メジュゴリェ、クラビカの滝の4つのスポットです。
この4つの主要観光地の位置関係は、上記の図の通り。
位置的には、モスタル・ブラガイの黄色エリアと、メジュゴリェ・ポチテリ・クラビカの滝の青エリアに分けることができます。
モスタルとブラガイは距離的にも近いので、「モスタル半日+ブラガイ半日」のように1日で回ることも可能。
また、メジュゴリェ・ポチテリ・クラビカの滝の3スポットも比較的近いエリアに固まっているので、これら3カ所を日帰りで巡ることができます(ただし、ヒッチハイクかタクシーを利用することになります)。
各スポットについて、簡単な概要をまとめておきます。
アクセス方法だけ知りたい方は、記事後半まで読み飛ばしてください。
ブラガイ
オスマン朝の時代に建てられたイスラム神秘主義教団の修道院、スターラ・デルヴィシュカ・テキヤがある、イスラム教の聖地。
ブナ川沿いに建てられた修道院と豊かな自然の景観がとても美しい場所です。個人的には、雰囲気がパワースポットっぽいなと思いました。
見どころはそれほど多くないけど、のどかで落ち着いた雰囲気の場所なので、都会の喧騒から離れてゆっくり歩きたい時に訪れたいスポットです。
ポチテリ
ポチテリは、オスマン朝時代の16〜18世紀にかけて発展した集落。
オスマン建築のボスニア・ヘルツェゴビナ紛争中に破壊されてしまいましたが、今は復興を遂げて多くの観光客が訪れるスポットとなっています。
オスマントルコの伝統的な石造りの家並みが、とても素朴で素敵です。
街自体はとても小さいので、1時間もあれば集落を見て回ることができます。
メジュゴリェ
1981年6月24日に6人の子供たちが聖母マリアを目撃したとされ、以来カトリックの聖地となっている場所。
ポルトガルのファティマと同様、多くの巡礼者が訪れるスポットです。
見どころは教会しかないので、教会に興味がない方はスキップしても良い観光地です。
クラビカの滝
私は訪れなかったので、写真はありませんが……
クロアチアとの国境に近いトレビザット川の滝です。滝がいくつも横に連なる雄大な自然の景観を拝むことができます。
泳ぐこともできるみたいなので、自然やアクティビティが好きな方におすすめです。
各スポットへのアクセス方法
各スポットへの行き方をざっくりまとめると、こんな感じ。
- ブラガイ → バス
- メジュゴリェ → バス
- ポチテリ → 列車+徒歩orタクシーorヒッチハイク
- クラビカの滝 → 列車+タクシーorヒッチハイク
アクセス難易度が低い順に、ブラガイ、メジュゴリェ、ポチテリ、クラビカの滝の順で、行き方をまとめておきます。
ブラガイへの行き方
モスタル駅前バス停
↓ バス 10・11・12番 ブラガイ行き
ブラガイ(Blagaj)
ブラガイは、バスで簡単にアクセスできます。
モスタル駅前のバス停から、10・11・12番のブラガイ(Blagaj)行きバスに乗って、約20分で行けます。
ブラガイ行きのバスは30分〜1時間の頻度で運行しているので、今回ご紹介する4カ所の中ではブラガイへのアクセスが最も難易度が低いです。
時刻表は、Mostar Busというウェブサイトから確認できます。
英語非対応ですが、翻訳を使えばOK。時刻表のファイルをダウンロードできます。
表の見方は、上の段がモスタル→ブラガイ。下の段がブラガイ→モスタルです。
平日と土日祝日で、運行本数や時刻が変わります。翻訳を使えば分かると思うので、しっかり確認してください。
ブラガイ行きバスの乗り場は、上記の地図あたり。
モスタル駅の道路を挟んで反対側にあるバス停から乗車します。
料金は、2.1KM。現金支払いです。
ユーロでの支払いを断られている人を見かけたので、マルクを用意していったほうが無難。
ブラガイでの降車場所・乗車場所は、上記地図のあたり。
ここが終点なので、最後まで乗っていればOKです。
メジュゴリェへの行き方
モスタル・西バスターミナル
↓ バス 48番 メジュゴリェ行き
メジュゴリェ(Međugorje)
メジュゴリェも、バスでアクセスできます。
ただし、ブラガイと異なり、
- 本数が少ないので、事前に時刻表を確認すること
- ブラガイとはバスの乗り場が違う
この2点に注意しましょう。
時刻表は、ブラガイと同じでMostar Busというウェブサイトから確認できます。
英語非対応ですが、翻訳を使えばOK。時刻表のファイルをダウンロードできます。
表の見方は、上の段がモスタル→ブラガイ。下の段がブラガイ→モスタルです。
平日と土日祝日で、運行本数や時刻が変わります。翻訳を使えば分かると思うので、しっかり確認してください。
メジュゴリェ行きバスの乗車場所は、 モスタル駅前にあるメインのバスターミナルから約1.2kmほど離れた場所にあるモスタル・西バスターミナルです。
チケットは、片道5.5KM。現金支払いです。
この区間も、マルクを用意していったほうが無難だと思います。
メジュゴリェでのバス降車場所・乗車場所は、上記地図の場所。メジュゴリェ・バスターミナルです。
このバスターミナル、屋外に椅子があるだけ(屋根はあった)で、時刻表も待合室も何もありませんでした(というか、建物が閉まっていた)。
なので、時刻表はやっぱり事前に調べておいたほうが安心。
近くには、カフェなど時間を潰せる場所があります。
メジュゴリェ→モスタルの帰りの降車場所は、モスタル・西バスターミナル近くの大通りで降ろされました。
上記地図の赤い印の場所です。
ポチテリへの行き方
モスタル駅【Mostar】
↓ 列車(約20分)
チャプリナ駅【Čapljina】
↓ 徒歩5km(約1時間)or タクシー or ヒッチハイク
ポチテリ
モスタルで宿泊した宿のオーナーに確認しましたが、2023年4月現在、ポチテリに停車する公共バスは存在しないそう。
宿のオーナーに薦められた行き方は、まずモスタルから列車でチャプリナ(Čapljina)までアクセスし、そこから徒歩・タクシー・ヒッチハイクでポチテリへ向かうという方法。
私は、列車+徒歩でポチテリまでアクセスしました。
列車の時刻表は、ボスニアの鉄道会社のウェブサイトから検索できます。
サイトは、英語に対応しています。「Mostar」と「Čapljina」を選んで検索するだけ。
ここで注意したいのが、列車の本数が1日2〜3本と非常に少ない点。
朝と夕方の便しかないので、絶対に逃せません。
列車の時刻表は、必ず事前に確認してから訪れてください。
モスタル駅は、モスタル・バスターミナルの隣にあります。
窓口で行き先を告げて、チケットを購入しましょう。モスタルからチャプリナまで、6KM。現金で支払いました。
駅には改札も電光掲示板も案内も、何もありません。どのプラットホームから乗れば良いかを周囲の人たちに聞きつつ、乗車しました。
モスタルからチャプリナまでは、列車で約20分ほど。
特にチケットの確認もないまま、降りました。
チャプリナからポチテリまでは、約5km。
ここからは、徒歩・タクシー・ヒッチハイクのいずれかの方法でポチテリへ向かいます。
私は、行きも帰りも約1時間かけてポチテリまで歩きました。
徒歩の場合は、街を出て、橋を渡り、川沿いの幹線道路を北の方角へ向かってまっすぐ歩くだけ。
道はひたすらまっすぐなので、迷うことはないと思います。
幹線道路には歩道がなかったので、車には十分に気をつけてください。
タクシーに乗る場合は、チャプリナの駅前あたりで捕まえられます。
私がチャプリナ駅からタクシーを利用した時は、駅のロータリーにはタクシーが一台も停まっていなかったので、駅前の道路に立ってタクシーが通りかかるのを待ちました。
私がチャプリナから利用したタクシーは、メーターを使ってくれました。
ヒッチハイクは試したことがないので分かりませんが……
チャプリナの街を出て、川沿いの幹線道路まで出てから捕まえるのが良いのではないかと。川沿いの幹線道路をモスタル方面に走る車は、必ずポチテリを通り過ぎるはずなので。
クラビカの滝への行き方
モスタル駅【Mostar】
↓ 列車(約20分)
チャプリナ駅【Čapljina】
↓ タクシー or ヒッチハイク
クラビカの滝
クラビカの滝への行き方は、ほぼポチテリへの行き方と一緒。
モスタルからチャプリナまで列車でアクセスし、そこからタクシーかヒッチハイクでクラビカの滝までアクセスします。
チャプリナまでアクセス方法とタクシーの捕まえ方については、ポチテリの行き方を参考にしてください。
なお、チャプリナからクラビカの滝までは、約16kmの道のりです。
モスタルで同じ宿に泊まっていたアメリカ人女性は、片道を3時間かけて歩いたと言っていたので、頑張れば歩けなくもないけど……徒歩は、かなりキツいんじゃないかなと思います。
彼女は行きにタクシーを利用したそうで、チャプリナからクラビカの滝まで€20と言っていました。
ポチテリ・メジュゴリェ・クラビカの滝を1日で観光する場合
宿のオーナー曰く、ポチテリ・メジュゴリェ・クラビカの滝は距離的にも近く、3カ所を1日で観光できるとのことです。
でも、この3カ所を繋ぐ公共機関は存在しないので、間の移動はヒッチハイクをするか、タクシーでアクセスするかの2択になります。
よほど旅慣れていないとヒッチハイクはレベルが高いので、この3カ所はおとなしく現地ツアーを申し込むのもありだと思います。
なお、私はポチテリとメジュゴリェの2カ所を個人で日帰り1日で巡ったので、参考までに移動行程をメモしておきます。
ポチテリ・メジュゴリェの日帰り観光
9:12 モスタル駅【Mostar】
↓ 列車(約20分)
9:37 チャプリナ駅【Čapljina】
↓ 徒歩5km(約1時間)
ポチテリ
ポチテリ観光
ポチテリ
↓ 徒歩5km(約1時間)
チャプリナ駅【Čapljina】
↓ タクシー(約20分・25KM)
メジュゴリェ
メジュゴリェ観光
15:30 メジュゴリェ・バスターミナル
↓ バス 48番モスタル行き
モスタル・西バスターミナル
私がポチテリとメジュゴリェを日帰りで訪れた際の行程は、こんな感じ。
ポチテリからメジュゴリェまでの移動は、チャプリナまで徒歩で戻り、チャプリナからタクシーを利用しました。
チャプリナーメジュゴリェ間のタクシー料金は、25KM。
タクシーは、きちんとメーターを使ってくれました。
旅行記にも詳しく書いたので、こちらも読んでみてね。
以上、モスタル近郊の観光地とアクセス方法のまとめでした!
少し難易度は高いけど、個人でも頑張れば観光できます。
情報は変わるかもしれないので、必ず現地で最新情報を確認の上、訪れてください。
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