2023年2月に、公共交通機関を利用して南フランス・プロヴァンス地方の4つの世界遺産を2日間で観光してきました。
具体的には、
- アルルのローマ遺跡とロマネスク建築
- オランジュのローマ劇場と凱旋門
- ポン・デュ・ガール(ローマの水道橋)
- アヴィニョンの歴史地区
上記の4つの世界遺産です。
駆け足にはなりますが、2日間の短期滞在、さらには日の短い2月のオフシーズンでも、4つの世界遺産を十分に巡ることができます。
というわけで、私が実際に観光した際の行程やコース、いくつかの注意点をこの記事でシェアします!
この行程で効率良く回ることができたので、観光のモデルコースとして参考にしていただければ幸いです。
▼ プロヴァンス地方の旅行記はこちら
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目次
宿泊は、アヴィニョン一択
南仏プロヴァンス地方を旅行する際に、どの街を拠点に観光すべきかという点で悩むことと思いますが……
宿泊拠点するなら、アヴィニョン一択です。
理由は、アルルやオランジュなどの他の街に比べて、アヴィニョンは街の規模が大きいから。
アルルやオランジュよりも宿の数が多いので、宿泊施設の選択肢の幅が広がります。
第二候補で、ニームかなぁ。
ただ、アヴィニョンもニースも宿の値段はそれほど変わらなかったので、2日で4つの世界遺産を確実に巡るのなら、アヴィニョンに泊まったほうが便利で効率的です。
南仏プロヴァンス地方を巡る際の注意点
具体的な観光プランやモデルコースをご紹介する前に、まずは南仏プロヴァンス地方を観光する上で、頭に入れておいてほしい注意点が2つあります。
いずれも大事なことなので、先に述べておきます。
列車は遅延するのが当たり前だと思え
プロヴァンス地方を観光する上で、欠かせない移動手段が列車です。
基本的に、各街間をつなぐ列車はだいたい1時間に1本の間隔で運行しています。
ただし、気をつけてほしいのが、フランスの列車は遅延するのが当たり前だということ。平気で、20〜30分は遅れます。
特に日が短いオフシーズンを観光する際は、30分の時間ロスでもかなり痛いのよね。
ただ、遅延ついてはどうにもできないので、運に任せるしかありません。
また、フランスではストライキが頻繁的に行われ、1日の運行本数が激減してしまうことも。
そうなると、これからご紹介する観光プランは破綻してしまうのですが……ストライキについても、旅行者にはどうすることもできません。
つまり、南仏プロヴァンス地方の観光にはハプニングはつきもので、日によっては上手くいかないこともあるということを必ず念頭に入れておいてください。
なお、SNCF Connectというアプリを活用すれば、ある程度はストライキ情報や遅延情報をタイムリーに入手することができます。
フランス旅行の際は、SNCF Connectアプリをダウンロードしておきましょう!
SNCF Connect: Trains & trajets
SNCF Connect無料posted withアプリーチ
ポンデュガール行きバスは、本数が少ない
南仏プロヴァンス地方の4つの世界遺産を巡るにあたり、最もネックになるのがポン・デュ・ガール観光。
公共交通機関で訪れる場合、ポン・デュ・ガールへはアヴィニョンもしくはニースからのバスを利用するしか方法はありません。
しかもポン・デュ・ガール行きのバスは、本数が非常に少ないのよね。
2023年2月時点の時刻表ですが……
アヴィニョン発ポン・デュ・ガール行きバス(115番)は、
8:45発(9:21着)、11:40発(12:16着)、16:30発(17:13着)、17:35発(18:12着)、18:45発(19:24着)
の5本のみ。
帰りのポン・デュ・ガール発アヴィニョン行きのバス(115番)は、
8:55発(9:45着)、13:20発(14:10着)、17:31発(18:20着)、18:40発(19:30着)
の4本だけ。
特にオフシーズンは日没が早いことを考慮すると、便の選択肢はかなり絞られます。
ポン・デュ・ガール観光に関しては、バスを1本逃すだけでも致命的なので、必ず時刻表を調べた上で、綿密に計画を立ててから行くことをおすすめします。
ポン・デュ・ガール観光に関しては、別の記事で詳しくまとめました。
プロヴァンスの4つの世界遺産を巡る2日間観光モデルコース
1日目(アルル&オランジュ)
9:52 アヴィニョン中央駅【Avignon Centre】
↓ 列車TER(約20分)
10:09 アルル駅【Arles】
アルル観光(約4時間)
13:52アルル駅【Arles】
↓ 列車TER(約35分)
14:26 オランジュ駅【Orange】
オランジュ観光(約3時間)
17:35 オランジュ駅【Orange】
↓ 列車TER(約20分)
17:56 アヴィニョン中央駅【Avignon Centre】
2日目(ポン・デュ・ガール&アヴィニョン)
8:45 アヴィニョン・バスステーション【Avignon-Pem】
↓ 115番バス(約35分)
9:21 ポン・デュ・ガールバス停【Vers-Pont du Gard】
ポン・デュ・ガール観光(約4時間)
13:20 ポン・デュ・ガールバス停【Vers-Pont du Gard】
↓ バス115番バス(約50分)
14:10 アヴィニョン・バスステーション【Avignon-Pem】
アヴィニョン観光(3〜4時間)
※時刻表は、2023年2月時点のもの。
参考までに、私が観光した際の交通費は、
- アヴィニョン→アルル列車代…€8.7
- アルル→オランジュ列車代…€13.7
- オランジュ→アヴィニョン…€7.1
- アヴィニョン⇄ポン・デュ・ガール往復…€3
合計€32.5でした。
プラスして、観光地での入場料や食事代などがかかると思ってください。
なお、私はこの計画で上手くいきましたが、先述したとおり公共交通機関の運行状況によってはプランが破綻することもあります。
また、私は基本的に観光中は昼食を取らない人間なので、人によっては駆け足すぎて合わないプランかもしれません。
あくまで参考程度に留めていただき、個人の旅行ペースに合わせて調整してください。
1日目(アルル+オランジュ)の観光プラン詳細
1日目は午前中にアルル、午後にオランジュを訪れました。
アヴィニョンから列車でアルルへ
私は、アヴィニョン中央駅(Avignon Centre)9:52発、アルル駅(Arles)10:09着の列車TERに乗車しました。
列車のチケットは、SNCF Connectで事前に予約していくのが便利です。
アルル観光(約4時間)
私が実際に観光したルートは、上記の通り。
4時間の滞在で、古代ローマの遺跡を中心に、
- 円形闘技場
- 古代劇場
- 古代フォローム地下回廊
- サン・トロフィーム教会・回廊
- コンスタンティヌス共同浴場
- アリスカン
の6カ所を見学しました。すべて徒歩移動です。
アルルは街自体が小さいので、駆け足なら半日でも十分に観光できます。
なお、私は芸術に疎いのでゴッホゆかりのスポットには訪れませんでしたが……上記のスポットをいくつか削って、代わりにヴァン・ゴッホ橋まで足を伸ばすのも良いかもしれません。
なお、アルル観光の際は、パス・アヴァンタージュ(Pass Avantage)を利用するのがおすすめ。このパスがあれば、アルルの主要な観光地に入場できます。
料金は€16ですが、上記のスポットを全て巡れば余裕で元は取れます。
アルルから列車でオランジュへ
私は、アルル駅(Arles)13:52発、オランジュ駅(Orange)14:26着の列車TERに乗車しました。
オランジュ観光(約3時間)
私が実際に観光したルートは、上記の通り。
3時間の滞在で、
- 古代劇場
- 古代劇場向かいのミュージアム
- 凱旋門
の3カ所を見学しました。こちらも、すべて徒歩移動です。
オランジュの街も小さく、見どころもそれほど多くはないので、半日の観光で十分に回れます。
なお、私が訪れた2月のオフシーズンはオランジュの古代劇場の最終入場が16:30までなので、最終入場時間に間に合うように訪れましょう。
オランジュから列車でアヴィニョンへ
アヴィニョンまでは、オランジュ駅(Orange)17:35発、アヴィニョン中央駅(Avignon Centre)17:56着の列車TERに乗車して帰りました。
2日目(ポン・デュ・ガール+アヴィニョン)の観光プラン詳細
2日目は午前中にポン・デュ・ガール、午後にアヴィニョン観光です。
アヴィニョンからバスでポン・デュ・ガールへ
アヴィニョン・バスステーション(Avignon-Pem)から8:45発の115番バスに乗って、ポン・デュ・ガールまで向かいました。
ポン・デュ・ガール観光(約4時間)
バスの都合上、ポン・デュ・ガールには4時間滞在しました。
ミュージアムをじっくり見学し、散歩コースの散策もしましたが、それでも十分に時間が余ります。
敷地内にはカフェやレストランがあるので、バスの時間まで食事を楽しむのもアリ。
天気が良ければ、昼食を持参して橋を見ながら食べるのも良いかも。私は、サンドウィッチを持っていきました。
ポン・デュ・ガールからバスでアヴィニョンへ
私は、ポン・デュ・ガール(Vers-Pont du Gard)13:20発の115番バスに乗って、アヴィニョンのバスステーション(Avignon-Pem)に戻りました。
アヴィニョン観光(3〜4時間)
私が実際に観光したルートは、上記の通り。
ポン・デュ・ガールから戻ってきたあと、日没までに
- 法王庁宮殿
- ノートルダム・デ・ドン大聖堂
- ロシェ・デ・ドン公園
- アヴィニョン橋(サン・ベネゼ橋)
を巡り、最後にローヌ川にかかる橋の上からアヴィニョンの街並みを一望しました。
私は疲れたので、ローヌ川を渡りきらずに切り上げましたが……
夕暮れ時にローヌ川の対岸からアヴィニョンの街並みを拝むのも、景色が美しいのだそう。
また、アヴィニョンの街中にはいたるところに教会があるので、教会巡りをするのも楽しいかもしれません。
駆け足ですが、プロヴァンス地方の4つの世界遺産を2日間で巡ることができました!
バスや列車などの公共交通機関の利用、かつオフシーズン旅行でも、頑張れば2日間という短期滞在でもプロヴァンス地方の主要な観光スポットを巡ることは可能です。
どのスポットも最高に良かったので、南仏旅行の際はぜひ訪れてみてください!
フランスの旅行情報は旅行メモをご覧ください!
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